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罰杯
「罰杯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罰杯の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒友」より 著者:田中貢太郎
車という男は、貧乏でありながら酒ばかり飲んでいた。そして、夜よる三ばい位の
罰杯を飲まさないと寝ることができないというほどであった。だから枕もとには、平生酒....
「縮図」より 著者:徳田秋声
だったので、狐拳で負けるたびに、帯留め、帯揚げ、帯と一枚々々|剥がされ、次ぎには
罰杯のコップ酒を強いられ、正体もなくへとへとに酔って帰ったことがあったが、家の閾....
「遺言」より 著者:国木田独歩
しろい、甲の手紙は乙が読むという事になっていて、そのうちもっともはなはだしい者に
罰杯を命ずるという約束である。『もっともはなはだしい』という意味は無論彼らの情事....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
って、染めてござるらしい」 「何奴じゃ、場所がらをわきまえんで。――これへ出よ、
罰杯をくれる」 「ゆくのは面倒、投げてくれい」 「参るぞ」 杯が飛ぶ。 「返す....
「べんがら炬燵」より 著者:吉川英治
逃がしあるな」 「返せ、敦盛」 伝右衛門は、戯れながら、とうとう、彼を捕えて、
罰杯として、大きな杯でのませた。十郎左は、覆るように、坐って、 「討死」 と、....