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羅列
「羅列〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羅列の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「想片」より 著者:有島武郎
うあらねばならぬ当然な心持ちにすぎないと思っている。
すでにいいかげん閑文字を
羅列したことを恥じる。私は当分この問題に関しては物をいうまいと思っている。....
「海底大陸」より 著者:海野十三
最も新しいものをえらんで教えてやった。それは主として捜査艦艇の配置と、その報告の
羅列だった。 「――しかし、けっきょくのところ、メリー号の行方は今夕とおなじよう....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
氏の指差す線に眼を落した。 なんのことはない。半分|乾枯びかかった茶褐色の泡の
羅列が、船縁から平均一|呎ほどの下の処に、船縁に沿って、一様に船をぐるっと取り巻....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
る疑問は、第三条の中に尽されていると思う。外見は、いっこう何でもなさそうな時刻の
羅列にすぎないよ。しかし、洋橙が被害者の口の中に飛び込んだ経路だけにでも、きっと....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
ているわけでない。しかし行の頭のところは、みなでている。それは、次のような文字の
羅列であった。 ヘザ……………………………… たる……………………………… 二つ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
のもののみである。勢い誰が見ていても誰が聞いていても、その通りだといわれる事柄の
羅列に過ぎなくなる。この覚書とても冷静が要求されればされるほど、乾燥無味な叙述に....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
る理性尊重の時代で、一方宮廷などでは、かのプレシオジテといわれるような美辞麗句の
羅列も流行したが、一般民衆の間には、次第に、正確に、直截に自分の考えを表明する気....
「歌の円寂する時」より 著者:折口信夫
が民謡を生み、抒情詩と醇化して行った。而も日本の古代文章の発想法は、囑目する物を
羅列して語をつけて行く中に、思想に中心が出来て来るといった風のものであった為、外....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
入された一章である。 ヴァン・ダインの『グリーン・マーダー・ケース』終り近くに
羅列される重要ファクターの箇条書から受ける感じと一寸似ているが、挑戦の面白味も一....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
咀嚼《そしゃく》しないで単に西洋の哲学の受け売りをして、翻訳的、紹介的に煩瑣なる
羅列を試み、鸚鵡《おうむ》的にくり返すというような状態で、真に活躍したる哲学的精....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
まで軽重なく、否むしろ唐尺で測った方が、より一層完数に近かるべしとの計算の数字を
羅列して、いささかからかい半分の説を発表したに過ぎなかった。 しかるにその後....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
徴的祝辞文(つまり女王の御機嫌をとるための、長たらしいエリザベス朝一流の謎文書の
羅列)とか、そういったものにフランシスの助力が要ったのである。彼より七つ若いエセ....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
念ながら、斯界から手を引き断念する以外に道はないようである。 名幅を、名器をと
羅列せざる茶は、まったく茶道に背くものであるという私の持論からいえば、プロの立ち....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
質のものではない。うっかり読んでいれば、迷信的な因縁ばなしや、荒唐無稽な譬え話の
羅列にしか感じられない。そして、順序に連絡が欠けている点さえ読む者に苦渋を与える....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
』は、その点が特に感じられるように、これでもかこれでもかという態度で同傾向の歌を
羅列してあるのである。こころみに一例を挙げよう。先ず春、 霞む夕 夕暮の....