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美称
「美称〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
美称の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
ものは、忠直卿の軍勢に相違なかったのだ。 忠直卿は初花の茶入と、日本樊※という
美称とを、自分が何人よりも秀れたる人間であるという証券として心のうちに銘じた。 ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
一に如来です。 如来は、如実の道に乗じて、来って正覚を成す、とある通り仏の最上
美称であって、阿弥陀、釈迦、薬師、大日などをいうのであります。如来が一番むずかし....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
らしくないが翼生えた馬の古図も支那にある。『史記』などを見ると天馬は外国最駿馬の
美称だ。仏教にも飛馬あれど、〈身能く飛行し、また能く隠形し、あるいは大にあるいは....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
さへ面隠しする 〔巻十二・二九一六〕 作者不詳 「玉勝間」は逢うの枕詞で、タマは
美称、カツマはカタマ(籠・筐)で、籠には蓋があって蓋と籠とが合うので、逢うの枕詞....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
につれ、私に腕を拱いて考え始めたのは、坂田藤十郎であった。 三ヶ津総芸頭と云う
美称を、長い間享受して来た藤十郎は、自分の芸に就ては、何等の不安もないと共に、十....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
ばれた事があった。その大八洲国とは群島国の義であり、その他も多くは我が国に対する
美称として、今一々これを説明するの必要を認めぬ。....
「山の人生」より 著者:柳田国男
ならぬのである。 山姥・山姫は里に住む人々が、もと若干の尊敬をもって付与したる
美称であって、或いはそう呼ばれてもよい不思議なる女性が、かつて諸処の深山にいたこ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
て、その名称の濫用を禁止した程であった。しかし世の趨勢は致し方がない。「坊主」の
美称は次第に下級法師に向かって濫用されて、ついには卑しい者を一般に坊主と呼ぶこと....