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羞明
「羞明〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
羞明の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る母の話」より 著者:渡辺温
の方でも、俄かに鼻さきへ突きつけられた美しい娘の顔に気がついて、どぎまぎしながら
羞明《まぶし》そうに横を向いた。
(はて?――)と智子は考えたのである。確かに何....
「旧主人」より 著者:島崎藤村
けて落ちました。積った雪は烈《はげ》しい光を含んで、ぎらぎら輝きましたから、目も
羞明《まぶ》しく痛い位、はっきり開《あ》いて見ることも出来ませんのでした。白く降....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
さが贈られる。 そしてそれが一段一段と行き渡る。 日が出た。惜しい事には己はすぐ
羞明しがって 背を向ける。沁み渡る目の痛を覚えて。 あこがれる志が、信頼して、努....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
を出ぬけて青山街道に出る。識る顔の右から左から見る中を、余は少しは得意に、多くは
羞明しそうに、眼を開けたりつぶったりして馳せて行く。坂を下って、田圃を通って、坂....
「青年」より 著者:森鴎外
であるが、今朝、日の当っている障子の前にすわって見れば、鈍い頭痛がしていて、目に
羞明を感じる。顔を洗ったら、直るだろうと思って、急いで縁に出た。 細かい水蒸気....
「雁」より 著者:森鴎外
いつもとまるで違った美しさであった。女の顔が照り赫いているようなので、僕は一種の
羞明さを感じた。 お玉の目はうっとりとしたように、岡田の顔に注がれていた。岡田....
「一世お鯉」より 著者:長谷川時雨
たしはその中をぼんやりと歩いた。 華やかな笑い声がきこえる。はっと我にかえると
羞明《まぶ》しい輝きの中にたっている自分を見出《みいだ》した。そして前には美しい....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
さが贈られる。
そしてそれが一段一段と行き渡る。
日が出た。惜しい事には己はすぐ
羞明しがって
背を向ける。沁み渡る目の痛を覚えて。
あこがれる志が、信頼して、....