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「群団〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

群団の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
平家の大軍を走らした水鳥ほどの羽音を立てて、畷行き、畔行くものを驚かす、夥多しい群団をなす。鳴子も引板も、半ば――これがための備だと思う。むかしのもの語にも、年....
ナポレオンと田虫」より 著者:横光利一
紫色の塹壕を築いていた。塹壕の中には膿を浮かべた分泌物が溜っていた。そこで田虫の群団は、鞭毛を振りながら、雑然と縦横に重なり合い、各々横に分裂しつつ二倍の群団と....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
《ざんごう》を築いていた。塹壕の中には膿を浮べた分泌物が溜っていた。そこで田虫の群団は、鞭毛を振りながら、雑然と縦横に重なり合い、各々横に分裂しつつ二倍の群団と....
罌粟の中」より 著者:横光利一
、およそ一時間もつづいたと思うころ、次第に密集して襲い来た、果しない真紅のこの大群団であった。梶はやがて着くブダペストのことを、人人がダニューブの女王といってき....
厨房日記」より 著者:横光利一
であった。ところが、ここに困ったのは、その敵である御家禄派の衰微ではなく市の主要群団であるところの商人たちであった。農民たちの金銭がすべて産業組合の手中に落ちた....
白金神経の少女」より 著者:蘭郁二郎
れは額縁入りの五十号位の画であった。 私は、ミケランジェロの画といえば、肉体の群団による壮大なリズムの創生と、そのためには細かい所や色などを最小限に制限したも....
旅愁」より 著者:横光利一
いる羊の群れは、犬の声に緊めつけられつつ、新たな団塊となりさらに速度を早めて前の群団の中へ流れ込んだ。空の光は刻一刻薄らいで紫色に変っていった。羊の流れは地を這....
十二支考」より 著者:南方熊楠
て仲よく、互いに全身を舐《ねぶ》り合った。王怪しんで輔相に尋ねると、同じ性の鳥は群団して飛び、この二馬は一和して住《とど》まる、これ両《ふたつ》ながら荒くて癖が....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
同じ浪漫派への反動が、一方また詩壇にも呼び起された。即ち高蹈派《パルナシアン》の群団詩人がそれであって、彼等は殆《ほとん》ど徹底的に正面から貴族主義を振りかざし....
日本の近代的探偵小説」より 著者:平林初之輔
て、歓迎される理由はない。探偵小説の読者は、活動写真の愛好家と同じように、一種の群団的批評家である。ファンの批評は、往々にして、専門批評家の批評よりも厳正で公平....
上海」より 著者:横光利一
。 海港からは銅貨が地方へ流出した。海港の銀貨が下り出した。ブローカーの馬車の群団は日英の銀行間を馳け廻った。金の相場が銅と銀との上で飛び上った。と、参木のペ....