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群居
「群居〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
群居の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
、ダアバンへも行き、あのマレエ人や印度《インド》人や支那《しな》人なぞの欧洲人と
群居する新嘉坡《シンガポール》あたりの町へも行った。時々彼は自分で自分の眼を疑っ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
わったのだろうか。 でまず、ドドを人獣の児として考えてみよう。そうすると、なぜ
群居をはなれて彷徨っていたのだろうか。捨てられたか……追放されたか……? あるい....
「絶対矛盾的自己同一」より 著者:西田幾多郎
イのいう如く、原始社会にも既に個人というものが含まれていなければならない。動物的
群居と異なるものがあるのである。原始社会はトーテムとかタブーとかにより極度に束縛....
「沓掛より」より 著者:寺田寅彦
、わずか数日の間にもうみんな一人前のみずすましになった。 めだかもみずすましも
群居を好むものらしい。めだかやみずすましの世界にもやはり盆踊りがあるものと見える....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
験的の善悪の感じ、それはもはや、けっしてかの自然主義の倫理学者たちの説くような、
群居生活の便利から発したような方便的なものではなく、聖書に録されたるごとく、魂が....
「生爪を剥ぐ」より 著者:葉山嘉樹
夏の夜の、払暁に間もない三時頃であった。星は空一杯で輝いていた。 寝苦しい、麹室のようなムンムンする、プロレタリアの
群居街でも、すっかりシーンと眠っていた。 その時刻には、誰だって眠っていなけれ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
一つびとつ離ればなれに孤独を誇るようなことがなく、いつも朋輩のなかに立ち交って、
群居生活を娯んでいるのが、このしめじ茸の持って生れた本性であるらしい。私はそれを....
「都会の幽気」より 著者:豊島与志雄
、凝り集って朧ろな命に蘇えったものであろう。実際この都会には、余りに無数の人間が
群居している。如何なる小路の奥にも、人の足に踏まれなかった一隅の地面もない。如何....
「春」より 著者:豊島与志雄
る。 そして彼の頭には自然と一つの比喩が浮んでくる。若い男子の共同生活が蚯蚓の
群居であるとすれば、若い女子の共同生活は蝶の
群居である。蚯蚓の
群居は如何にねちね....
「渡舟場」より 著者:豊島与志雄
せた。体の疲労も一時に忘れた。 然るに、この家の中に私が見出したものは、大勢の
群居生活だった。川原にせよ中村にせよ、私にとって見ず識らずの他人ではなかったが、....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
咤《しった》しながら、其一身は則ち醜行紛々、甚だしきは同父異母の子女が一家の中に
群居して朝夕その一父衆母の言語挙動を傍観すれば、父母の行う所、子供の目には左まで....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
かにいっぱいおった。いかにも生き生きとして泳いでいる。しかもイワシでありますから
群居生活をしている。群集になって自由自在に泳いでいる。ところがイワシが何のために....
「魚妖」より 著者:岡本綺堂
美味となりしは、水土よろしきゆえに最上のうなぎ出来て、三大都会にすぐれたる調理人
群居すれば、一天四海に比類あるべからず、われ六、七歳のころより好み食いて、八十歳....
「藤九郎の島」より 著者:久生十蘭
ている、掛目《かけめ》三貫匁もあるような大きな海鳥が、何百、何千となく岩磐の上に
群居して騒がしく鳴きたてている。白いのもいれば、黒いのもいる。そうしてひとところ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
立ての馬鈴薯が雪のように積り、熊の毛皮を着た髭むじゃのアイヌやシャモが、その中に
群居して埋まって、それらの窓や戸口から、手や頭やを出すとむくむくもぐもぐ馬鈴薯ば....