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「義兄弟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

義兄弟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
シマク》という言葉から出たものか――それは皆目わからない。父も祖父も、あまつさえ義兄弟まで、つまりバシマチキン一族のものといえば皆が皆ひとりのこらず長靴を用いて....
自叙伝」より 著者:大杉栄
麗なのをその親しい友人に持った。彼等はお互いに指を切って、その血をすすり合って、義兄弟の誓いをした。 一年の間は僕もまだそんなことは知らなかった。が、二年の末....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
れた。 支倉は徹頭徹尾犯罪事実を否認し怒号した。 「神楽坂署で庄司署長がお前と義兄弟になって、必ず悪くは計らぬから、俺の顔を立てゝ白状して呉れと泣かん許りに頼....
劉海石」より 著者:田中貢太郎
滄客という者があって、同じ教師について学問をした関係から仲が好くなって、とうとう義兄弟の約束をした。 間もなく海石の両親が亡くなり、海石はその遺骨を奉じて蒲台....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
ハイロとヤーコブの嫉妬が恐ろしい奸計を企てさせた。或る厳冬、マクシムを誘ってこの義兄弟どもは池へ出かけ、スケートと見せかけて、氷の裂け目からマクシムを水の中へ突....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
じますから、もちろん今後のご奉公は出来ません。わたくしはこれからメルボルンにいる義兄弟のところへ尋ねて行くつもりで、その船は明日出帆いたします。長い航海をつづけ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
情愛をもって彼を抱擁し、同時に、その幼い頭に、義理ある父に対する従順の徳を説き、義兄弟たちに対して、すべてを譲るように、因果をふくめるのだった。 村人たちにと....
レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
は政治界の嵐に捲込まれ、郷里で演説をしたり、弟の立候補の声援運動を助けたりした。義兄弟のバルフォーア、当時のアイルランド政務総監がターリングへ遊びに来た時は護衛....
犬神娘」より 著者:国枝史郎
されました。 「月照上人は近衛殿から、俺が懇篤に頼まれたお方じゃ! それに俺には義兄弟じゃ! 安全の場所へおかくまいするまでは、上人の身辺で荒々しい所業など、ど....
名人地獄」より 著者:国枝史郎
は訳がございます。どうぞお聞きくださいますよう。ある日ヒョッコリ訊ねて来たのが、義兄弟の金子市之丞で、父の仇が討ちたいから、どうぞ助太刀をしてくれと、こう申すで....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
って、豪農だの、郷士だのの屋敷へ押しかけて行き、多額の金子を、申し受けたものよ」義兄弟の噂 しばらく話が途絶えた。春とはいっても、夜は小寒かった。各自に出され....
南国太平記」より 著者:直木三十五
、なあ、益満さん。お前さん、一旦、約束しておきながら、それも、他人とじゃあねえ、義兄弟と、ちゃんと、牧を討つと、約束しておきながら、今更になって、変更《へんが》....
増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
、越前の国浅野長政の次女であるから淀君の妹に当たる。であるから豊臣秀吉と秀忠とは義兄弟であった訳になる。 幕府が、霊廟造営を起こし莫大な工費を支出したというの....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
くでもねえ屑ばかり。何だって、俺あ、あんな狐鼠狐鼠野郎と汚え、血など嘗め合って、義兄弟になったんだろう」 と、そんな悔いさえ交じって、可惜、棒に振った生涯が、....
山の人生」より 著者:柳田国男
れまた格別のことはなかったのである。兇暴無類の評ある大江山の酒顛童子、その子分か義兄弟のごとく考えられた茨木童子なども、単に今まで見ず知らずの他人に対して残忍で....