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義姉
「義姉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
義姉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
迎会ずくめの有頂天さのあまり、多少神経衰弱だったのです。ぼくが帰国したとき、前年
義姉を失った兄は、家に帰り、コンムニュスト、党資金局の一員でした。あにを熱愛して....
「放浪」より 著者:織田作之助
という言葉がやがて順平の身辺をとりまいた。一つ違いの義弟《おとうと》と二つ違いの
義姉《あね》がいて、その
義姉が器量よしだと子供心にも判った。
義姉は母の躾がよかっ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
せえ」 文字清をなだめて帰して、半七はすぐに出る支度をした。お粂はあとに残って
義姉《あね》のお仙と何かしゃべっていた。 「兄さん。御苦労さまね。まったく和泉屋....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
っかり身体が癒ってしまえば、こんな結構なことはないじゃありませんか。第一、死んだ
義姉《あね》がどのくらい喜ぶか知れません」 「お雪ちゃん、あなたはほんとうにまだ....
「落ちてゆく世界」より 著者:久坂葉子
母と叔母とは、隣の部屋で編物をしておりました。二人の会話がきこえて来ます。 「お
義姉様。春彦の本代が随分いりますのよ。科学の材料費なんかも。ノートや鉛筆やそんな....
「或る女の手記」より 著者:豊島与志雄
さんのことは、忘れるともなく忘れていった。兄さんは学生のうちから、かねてお約束の
義姉さんと結婚なされ、大学を出るとすぐ会社に勤めてはいられたけれど、まだ学生時代....
「レーリー卿（Lord Rayleigh）」より 著者:寺田寅彦
すっかり戸口を締め切って蠅を殺してしまってから仕事にかかる必要があったのである。
義姉のエリーノアはレーリーの机の前に坐って彼から数学を教わっていた。どんな面白い....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
御出席のヤミヨセには信者以外の者は列席を許されないときつい定めがございますが、お
義姉様の特別のはからいで列席を許されなすったのでしょうか」 ミヤ子の顔色はビク....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ことを彼は確信していたからであった。 エンマの法廷へひきだされた義兄は、叔父が
義姉を指して、あれはそなたの何者に当る人かと無礼な問いを発しても、激するところな....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
眼が、ちょっと皮肉な笑いをうかべた。 「それは、どういう意味で！」 「貴女、私の
義姉とお会いになったことないかしら。」 「一度くらい、お目にかかりましたわ。」新....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
した。その夫が今は井ノ頭病院に一切の過去を失っているというのですから、私は義兄と
義姉＝夫の姉静子（二九）＝と長女と四人で取る物も取りあえず廿四日病院にかけつけま....
「蒼白い月」より 著者:徳田秋声
ちはまた彼ら自身であればいいわけであった。そして若い時から兄夫婦に育てられていた
義姉（兄の妻）の姪に桂三郎という養子を迎えたからという断わりのあったときにも、私....
「つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
そのままになっております。兄ばかりならかえって遠慮が御在《ござい》ませんけれど、
義姉《あね》の手前も御在ますから。」 「それは大きにそうかも知れない。」 「とに....
「雨」より 著者:織田作之助
八つにしかならぬのに、お兼は既に三人の娘たちの立派な縁組みを夢みていたのである。
義姉の奴、わいに意見しよった、と女中あがりのお兼を軽蔑していた安二郎は苦い顔した....
「放浪」より 著者:織田作之助
ひがんでいるという言葉がやがて順平の身辺をとりまいた。一つ違いの義弟と二つ違いの
義姉がいて、その
義姉が器量よしだと子供心にも判った。
義姉は母の躾がよかったのか、....