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「習慣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

習慣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
ころがあるようで。」 市兵衛は、どういう気か、すべて作者の名前を呼びすてにする習慣がある。馬琴はそれを聞くたびに、自分もまた蔭では「馬琴が」と言われることだろ....
十円札」より 著者:芥川竜之介
じょうしん》を失ったなと思うと、厭《いや》でも鏡中の彼自身を見るのは十年来の彼の習慣である。もっともニッケルの時計の蓋《ふた》は正確に顔を映すはずはない。小さい....
河童」より 著者:芥川竜之介
のです。ただ僕におかしかったのは腰のまわりさえおおわないことです。僕はある時この習慣をなぜかとバッグに尋ねてみました。するとバッグはのけぞったまま、いつまでもげ....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
許《ゆるし》を得て、江越喜三郎《えごしきさぶろう》と云う若党と共に、当時の武士の習慣通り、敵打《かたきうち》の旅に上《のぼ》る事になった。甚太夫は平太郎の死に責....
年末の一日」より 著者:芥川竜之介
た。のみならず母は次男の多加志《たかし》に牛乳やトオストを養っていた。しかし僕は習慣上朝らしい気もちを持ったまま、人気のない台所へ顔を洗いに行った。 朝飯《あ....
道祖問答」より 著者:芥川竜之介
《ちゅうおん》で静かに法華経を誦《ず》しはじめた。 これが、この男の日頃からの習慣である。身は、傅《ふ》の大納言《だいなごん》藤原道綱《ふじわらみちつな》の子....
仙人」より 著者:芥川竜之介
を動かしたからで、また一つには、世故《せこ》がこう云う場合に、こっちから口を切る習慣を、いつかつけてしまったからである。あるいは、また、そのほかに、始めの無気味....
死後」より 著者:芥川竜之介
……僕は床へはいっても、何か本を読まないと、寝つかれない習慣を持っている。のみならずいくら本を読んでも、寝つかれないことさえ稀《まれ》で....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
かし自由とは我我の行為に何の拘束もないことであり、即ち神だの道徳だの或は又社会的習慣だのと連帯責任を負うことを潔しとしないものである。 又 自由は山....
出帆」より 著者:芥川竜之介
車にのった。そうしてどっちか先へのったほうを、あとにのこされたほうが見送るという習慣があった。今日《きょう》、船の上にいる君が、波止場《はとば》をながめるのも、....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
行く間に、教科書其他のはいっている手提鞄《てさげかばん》を、そこへ置いて行くのが習慣になっているからでございます。 すると、私の眼の前には、たちまち意外な光景....
歯車」より 著者:芥川竜之介
羊髯を反らせていた。僕は椅子から立ち上り、彼のさし出した手を握った。(それは僕の習慣ではない、パリやベルリンに半生を送った彼の習慣に従ったのだった)が、彼の手は....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
の匂い(家というものには必ずその家独特の匂いがあるものだ)そうしたことが、毎晩、習慣というものに対して嘔吐を催させると同時に、こうして生きてゆくことに対して劇し....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
てから、リボーの店で製本の徒弟になった。徒弟になるには、いくらかの謝礼を出すのが習慣になっていた。が、今まで忠実に働いたからというので、これは免除してもらった。....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
く、あちらこちらにあるオランダ人の住む辺鄙な渓谷のなかにあり、ここでは人口も風俗習慣もかわらないのだ。休むことを知らないアメリカのほかのところでは、移住民や種々....