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習熟
「習熟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
習熟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
るのだろう。処でこういう文献学位い教養と紛らわしいものはない。なる程古典的文献に
習熟していなければ、文化の歴史的発展が頭に這入らないから、物の理解は伸びない。そ....
「数学と語学」より 著者:寺田寅彦
ら単語をたくさん覚え、文法をそらんじてもよい文章は書けないと同様に、いくら数学に
習熟してもそれで立派なオリジナルな論文が書けるとは限らない。これはいうまでもない....
「ジャーナリズム雑感」より 著者:寺田寅彦
ばかりではあるがとにかく記録が多数に残存し、われわれは知らず知らずそういうものに
習熟していつのまにか頭の中にいろいろな殺人事件の類型を作り上げしまいこんでいるの....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
ット文は牧場の垣根と別に変わったことはないのと一般である。しかし「地図の言葉」に
習熟した人にとっては、一枚の図葉は実にありとあらゆる有用な知識の宝庫であり、もっ....
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
養われて来たことである。換言すればわれわれが、長い修業によって「象徴国の国語」に
習熟して来たせいである。 ステファン・マラルメは仏国の抒情詩をおぼらす「雄弁」....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
配者は兵卒に対してと同様に、思想上の出来る限りの無知と、文化技能上の出来るだけの
習熟とを要求する。勿論技能上の必要はまたおのずから思想的な反省を伴わざるを得ぬが....
「西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
しても理論的科学者でなくてどこまでも実験的科学者であった西鶴が、また人間の経験の
習熟練磨の効果を尊重したのは当然のことである。そうした例としては『諸国咄』中の水....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ればならぬ。だから同族の子弟はまず丁稚小僧の仕事から見習わせて、漸次に店の業務を
習熟するように教育せねばならぬ。 一、分限を越えてはならぬ。仏神を敬うのはよいが....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
、或る場合には、自分でその矛盾に苦しんだりするのは、いずれも修業の道程に於ける未
習熟の結果であります。ただ、芸術家は、そういう現象をいい加減に胡麻化さないだけで....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
を主とし問題に次ぐに問題をもってし練習に次ぐに練習をもってし生徒をして実地応用に
習熟せしめずんば止まず。要は極力知識の極量を授けて生徒の応用に苦しましむる代りに....
「「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
能の型の均整美に接近して来るのだ。 その中でも姿態の方から観察すると、労働者が
習熟鍛練した業務の三昧に入っている時には、その体の構え、動作の位取り、心持ちの静....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
士によって更により以上の文豪に西鶴なるもののある事を紹介されて以来、我らは発句を
習熟することが文章上達の捷径なりと知り、その後やや心をとめて翫味するようになった....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
後は口に任せて自然に読誦することを得るに至るも、この一例なり。その他、人の事業に
習熟進歩することを得るは、みなこの規則の存するによる。 つぎに第二は、意力を一....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ないと評する人があるのを不思議に感じました。あるいは私があなたの文章のスタイルを
習熟しているからかもしれませんが、私は、この訳はあなたの頭のクリヤーなこと、そし....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
約束の下に立たなければならぬ伝統文芸である以上、それは能楽や歌舞伎が全然古い型を
習熟し、日本画がある点まで古法に則ることを必要とするに準じ、俳句もまたある点まで....