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「翫具〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

翫具の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
仕事をすると、職人は夫婦の外を出歩いているあいだ、この頃ふとした事から思いついた翫具《おもちゃ》の工夫に頭脳《あたま》を浸して、飯を食うのも忘れているような事が....
新生」より 著者:島崎藤村
下さい。さよなら――泉太」 これは岸本が志賀の友人に托《たく》して、箱根細工の翫具《おもちゃ》を留守宅へ送り届けたその礼であった。手伝いする人があって漸く出来....
」より 著者:島崎藤村
。お房は見慣れない他の叔母さんを恐れたか、声を揚げて泣叫ぶ。土産にと用意して来た翫具を曾根が取出して、それを見せても、聞入れない。お雪はこの光景を見ていたが、や....
」より 著者:島崎藤村
みに子供の玩具を考案している。こんなことを叔父に語った。正太は紀文が遺したという翫具の話なぞを引いて、さすがに風雅な人は面白いところが有る、とも言った。 日の....
縮図」より 著者:徳田秋声
はなっても、銀子自身の守りにはならなかった。 銀子はある暑い日の晩方、今そこの翫具屋で買ったばかりのセルロイドの風車を赤ん坊に見せながら、活動館の前に立って、....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
ある日も咲子は、学校から退けて来ると、彼女の帰るのを待っていた瑠美子と、縁側で翫具を並べて遊んでいた。細かい人形、お茶道具、お釜に鍋やバケツに洗濯板、それに色....
」より 著者:徳田秋声
しも初めほど手詰りでなくなった。笹村は下町の方から帰って来ると、きっと買いつけの翫具屋へ寄って、正一のために変った翫具を見つけた。子供は翫具を持って一人で遊ぶよ....
」より 著者:徳田秋声
出向いて行ったのであった。 十八 浅井とお増とが、子供に贈る羽子板や翫具などをこてこて買って、それを帰りがけに食べた天麩羅の折詰めと一緒に提げながら....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
知らぬが蒲団から何から何までが赤いずくめで、枕許には赤い木兎、赤い達磨を初め赤い翫具を列べ、疱瘡ッ子の読物として紅摺の絵本までが出板された。軽焼の袋もこれに因ん....
食道楽」より 著者:村井弦斎
人一人の慰《なぐさ》みで妻君や家族は一向書画の趣味を解せん。してみると主人一人の翫具《おもちゃ》だ。主人一人の翫具には三百円五百円の金を惜《おし》まずして家族一....
食道楽」より 著者:村井弦斎
」 第三百二十六 育児法 中川「あるともあるともまだ沢山ある。子供を育てるには翫具《おもちゃ》の種類画本の良否行儀作法の仕込方《しこみかた》読書や習字の稽古《....