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「老婦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

老婦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みちのく」より 著者:岡本かの子
いことを知ってそうな年寄りを見つけると、訊ねて聞き取ったのである。歓迎会で会った老婦人の一人は言った。 「お蘭さんは、まだ生きているはずでございます。××蘭子と....
白妖」より 著者:大阪圭吉
った。エヴァンスは、まだ富子が子供の頃から、堀見家と親しくしているアメリカ生れの老婦人だった。富子が女学校に這入る頃から、富子の家庭教師ともなって富子に英語を教....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
悪くなって、一年あまりの後に病死した。 盤瓠 高辛氏の時代に、王宮にいる老婦人が久しく耳の疾にかかって医師の治療を受けると、医師はその耳から大きな繭のご....
怪星ガン」より 著者:海野十三
どおもうよ」 禿げ頭のスミス老人が杖をふりまわしながら、花束を持った四、五人の老婦人を相手にしゃべっている。 「まあ、宇宙の猛獣ですって。またスミスさんのホラ....
一坪館」より 著者:海野十三
。箱車の上に、蒲団を何枚も重ね、その上に防空頭巾をかぶって、箱にしがみついている老婦人があった。 「ああ、入ってみておくれな、源ちゃん。せっかくここまで来たんだ....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
はじめて解除となった。アンは、仏の手をとらんばかりにして、宿の中へ誘った。下宿の老婦人は、アンを見ると、驚愕に近い表情になって、彼女のところへ飛んできたが、傍に....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
とびだして来たものです。 「ああ、貴方がた、主人はどこへ行ってしまったでしょう」老婦人は紙のように蒼白な顔色をしていました。両手をワナワナと慄わせながら、兄の胸....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
びしい粗末な部屋の中をあちらこちらと見まわした。 「おや、あなた」と、リザベッタ老婦人は、この青年の人柄のひどく立派なのに打たれて、この部屋を住み心地のよいよう....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の老人で、立派な紳士が来る。学者もあり、実業家もある。夫婦連れのもあるが、中には老婦人だけ来るのもある。自働車で来るのが多いという有様で、上流の紳士に科学の興味....
親ごころ」より 著者:秋田滋
。その後、その一座はちりぢりばらばらになってしまった。立派な屋敷で暮していたある老婦人が、ジャンを可愛い子と思ったので、一日、その身の代金を払って、自分の手もと....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
て儒者を断念して戯作の群に投じたのであると語ったのを小耳に挟んで青年の私に咄した老婦人があった。だが、馬琴が少時栗山に学んだという事は『戯作者六家撰』に見えてる....
余齢初旅」より 著者:上村松園
といっておどかされたのであったが、上海の街を歩いてみると、日本服の娘さんや相当の老婦人が平然として歩いている。子守がいたり、沢山日本人がいたので私はすっかり安心....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、終日夫婦同士のみにて、将棋やカルタを楽しみておるものもある。また、婦人しかも老婦人が、男子とともに甲板にて縄飛びをして遊んだり、男子のする運動は、女子もたい....
こがらし」より 著者:岩本素白
や茶畑や草原などもあって、二三軒の貸家もあった。然し、住僧は居ないで、切り下げの老婦人が一人、寺の片隅に居るだけで、塗り骨のまいら戸のある玄関から庭に面した部屋....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
ましたら今度は座席が空いていません。仕方なく入口に立っていますと三越前から一人の老婦人が乗りました。ふと顔を合せると、それは思いがけないお梶さんでした。 お梶....