耆宿[語句情報] »
耆宿
「耆宿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
耆宿の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
、少く給せられて久しく勤めたい。四十円で十分だといった。局長はこれに従って、特に
耆宿として枳園を優遇し、土蔵の内に畳を敷いて事務を執らせた。この土蔵の鍵は枳園が....
「青年」より 著者:森鴎外
の時己の記憶の表面へ、力強く他の写象を排して浮き出して来たのは、ベルジック文壇の
耆宿 Lemonnier の書いた Aude が事であった。あの読んだ時に、女と....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
、茶番である。が、ここに名告るは惜かりし。与五郎老人は、野雪と号して、鷺流名誉の
耆宿なのである。 「おお、父上、こんな処に。」 「お町か、何だ。」 と赭ら顔の....
「純情狸」より 著者:佐藤垢石
今から三百五、六十年の昔、伊香保温泉に近い水沢観音の床の下に、仙公と呼ぶ狸界の
耆宿が棲んでいた。齢、千余年と称し、洛北の叡山で、お月さまに化け、役の行者に見破....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
うとう終演直前までかかってやっと彫り上げた由。K君は、名をいえばすぐ分かる詩壇の
耆宿《きしゅく》で、今もいよいよ健在であるが、笑福亭の方はたしか戦争中の強制疎開....
「甲賀三郎『琥珀のパイプ』序」より 著者:平林初之輔
を盛って、すらすらとさばいてゆく手際に至っては、探偵小説界に、小酒井、江戸川両|
耆宿《きしゅく》をはじめ新人少なからずといえども、氏の右に出ずるものはまずなかろ....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もうとしたが、沢庵はこれより先、寛永十六年に品川の東海寺に入っていたので、同門の
耆宿啓室座元を代らしめて住持となし、亡き道友の冥福を祈らせた。 十兵衛の直筆本....