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耿
「耿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
耿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ともに濁波を挙げて笑いかつ生きんとしたること幾度なりしを知らざるは、たまたま我が
耿々《こうこう》の志少なきを語るものにすぎずといえども、あるいは少しく兄の憐みを....
「草枕」より 著者:夏目漱石
るは那物《なにもの》ぞとも明瞭《めいりょう》に意識せぬ場合がある。ある人は天地の
耿気《こうき》に触るると云うだろう。ある人は無絃《むげん》の琴《きん》を霊台《れ....
「忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
、真っ闇な溝口の町の上をほえ狂った。 七番の座敷では十二時過ぎてもまだランプが
耿々と輝いている。亀屋で起きている者といえばこの座敷の真ん中で、差し向かいで話し....
「運命」より 著者:幸田露伴
び燕王府の護衛の精鋭を忠の麾下に隷し、開平に屯して、名を辺に備うるに藉り、都督の
耿※庸というもの、闕に詣り事を奏したりけるを、斉泰｜請いて執えて鞠問しけるに、王....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
外に、救いのないことを、良く知っていた。緑酒と脂粉の席の間からも、其の道が、常に
耿々《こうこう》と、ヤコブの砂漠で夢見た光の梯子《はしご》の様に高く星空迄届いて....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
れたのみでなく、また迷庵の説を聞いて感奮したらしい。 抽斎の王室における、常に
耿々の心を懐いていた。そしてかつて一たびこれがために身命を危くしたことがある。保....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
馳走して、舟は早々に漕ぎ戻した。（同上） 亡妻 宋の大観年中、都の医官の
耿愚がひとりの妾を買った。女は容貌も好く、人間もなかなか利口であるので、主人の
耿....
「ヒューマニズムへの道」より 著者:宮本百合子
加賀
耿二氏の「希望館」という小説が三月号の『中央公論』に載っている。 僧侶によって....
「もう少しの親切を」より 著者:宮本百合子
ナリストとしての技術を傾けて書かれているものであるが、中に短く引用されている加賀
耿二氏の文章がある。「労働者に恋愛などという高尚なものはない。あるのは『おい、ど....
「静かな日曜」より 著者:宮本百合子
の原版、小画風の插画のあるキング・アーサー物語の新版がひどく興味をそそった。日夏
耿之介氏がアラビアンナイトを訳されると云う広告を見たこともおもい出し、黒衣聖母の....
「無題（五）」より 著者:宮本百合子
かということについて。鏡花、よくも化け抜いた！ いつぞや中央公論新年号に出た日夏
耿之介氏の明治詩史中、蒲原有明に対する評とともに、忘れ難い印象だ。「有明は自己の....
「庚娘」より 著者:田中貢太郎
から好きこのんでゆくのですから。」 すると他の一人の悪少年がいった。 「鎮江の
耿夫人はひとりぼっちで子供がありません。もし奥さんがいらっしゃるなら、きっと大喜....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
したたのしさを語って居り、これもわかる。あと女では、原信子（歌うたい）、男で日夏
耿之介氏、居炉裏《いろり》、何だか仏壇みたいに見える傍の机。ちんまりすわっている....
「濹東綺譚」より 著者:永井荷風
夕《しゅうそうふううのゆうべ》と題された一篇の古詩を思起す。 秋花惨淡秋草黄。
耿耿秋燈秋夜長。 已賞秋窓秋不尽。 那堪風雨助凄涼。 助秋風雨来何速。 驚破秋窓....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
せぬ左舷右舷の吊り短艇の白い竜骨。 黄色い二つの大煙突。 あ、渡り鳥が来た。
耿として羽裏を光らせて行くその無数の点々。 煙だ。白い湯気だ。その無尽蔵に涌出....