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「聖堂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

聖堂の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こういう訳なんです」 きょうから八日前のことであった。例年の通りに、お茶の水の聖堂で素読《そどく》吟味《ぎんみ》が行なわれた。素読吟味というのは、旗本御家人の....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
――茶室の構造における象徴主義――茶室の装飾法――外界のわずらわしさを遠ざかった聖堂 第五章 芸術鑑賞 美術鑑賞に必要な同情ある心の交通――名人とわれわれの間....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
して五六年まえから無役の小普請入りをしてしまいました。学問もある人で、若い時には聖堂の吟味に甲科で白銀三枚の御褒美を貰い、家督を相続してからも勤め向きの首尾もよ....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
聖アレキセイ寺院――。世俗に聖堂と呼ばれている、このニコライ堂そっくりな天主教の大伽藍が、雑木林に囲まれた東....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
って、勤王浪土取締りの隊士達が見送っているのを、対馬守の足どりは実に静かだった。聖堂裏から昌平橋を渡って、筋違御門を抜けた土手沿いに、求める屋台の灯がまた六つ見....
名人長二」より 著者:三遊亭円朝
長「だって此様に瑕が付いてるものは上げられねえ」 助「それが却って貴いのだ、聖堂の林様はお出入だから殿様にお願い申して、私が才槌で瑕をつけた因由を記いて戴い....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
い、この高らかな大なる山稜を見ていると、何十万年となく、孤独の高い座を守っている聖堂でも見るように思われて、私は偶像崇拝者の気になり、何だか自分でひとり決めに、....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
ありませんが、あすこの前を向うへ抜けて、大通りを突切ろうとすると、あの黒い雲が、聖堂の森の方へと馳ると思うと、頭の上にかぶさって、上野へ旋風を捲きながら、灰を流....
フランダースの犬」より 著者:菊池寛
にみちびかれて、神々しい静かな堂内の、ひろびろした円天井の下を通って、まっすぐに聖堂の入口まで来ると、そこに倒れているネルロを見出しました。パトラッシュは、よろ....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
うしてじぶんがまえよりもいい、別の人間になったようにおもわれました。いばって次の聖堂にはいる資格が、できたように感じました。それは貧しい屋根裏のへやのかたちであ....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の宏大な邸宅で、二週間目ごとの彼の接見会を催していた。モンセーニュールは、彼には聖堂中の聖堂であり、その外の一続きの幾間かにいる礼拝者の群にとっては最も神聖な処....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
と手をとり合って討論することを好むのでなくては教育者ではない。アテネのプラトンの聖堂のような、真のアカデミーが私たちは欲しい。 もし彼の愛国者ソクラテスを牢死....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
がよい」 と金子を渡すと、多助は金を懐に入れ、提灯を携げて佐久間町の家を出て、聖堂前にかゝり、桜の馬場へ上って参りました。只今では彼の辺も開けて生茂り桜の馬場....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
は児供の時から好きでかなり広く渉猟していた。その頃は普通の貸本屋本は大抵読尽して聖堂図書館の八文字屋本を専ら漁っていた。西洋の物も少しは読んでいた。それ故、文章....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
スクワ見物の第一|着に、ミハイル、アウエリヤヌイチはその友をまずイウエルスカヤ小聖堂に伴れ行き、そこで彼は熱心に伏拝して涙を流して祈祷する、そうして立上り、深く....