»
聖母マリア
「聖母マリア〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聖母マリアの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貉」より 著者:芥川竜之介
上の子供たちが、青と白との衣《きもの》を着たプロテスタント派の少女を、昔ながらの
聖母マリアだと信じて、疑わなかった話を書いている。ひとしく人の心の中に生きている....
「新生」より 著者:島崎藤村
。彩硝子《いろガラス》の窓から射《さ》し入る静かな日の光は羅馬《ローマ》旧教風な
聖母マリアの金色の像と、その辺に置いてある古めかしく物錆《ものさ》びた風琴《オル....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
クーツク造船所は、永年月に亙り大なる犠牲を払いつつ水の圧力と闘ってきたのだ。この
聖母マリアの如きゼ号型船は、かかる犠牲と忍苦と研究の支払いによって生まれ出たんだ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
スタンゲット、――ダミヤ、――ジョセフィン・ベーカー、――ラッケル・メレール。「
聖母マリアがもし現代に生れていたら」とカジノ・ド・パリの興行主は言った。「わたし....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ほんにかわいい私の児。
昨日私の炉辺にいらせられた
刺繍《ししゅう》のマントの
聖母マリア様、
「いつかお前の願った小さな児、
それ私のヴェールの中に、」との御....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
床に寝《やす》みいたり。一人は裾《すそ》に二人は枕辺《まくらべ》にありて、中央に
聖母マリアありぬ。マリアわれに曰《のたま》いけるは、寝《い》ねよ、ためろうなかれ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
んこう》のように微笑がもれ音楽のように言葉がほとばしり出る美妙な口、ラファエロが
聖母マリアに与えたろうと思われるような頭と、その下にはジャン・グージョンがヴィー....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
乳房を握りしめるとすれば、晩の祈祷《きとう》に蝋燭《ろうそく》を持って象牙の塔(
聖母マリア)を歌うよりも、よほど勝《まさ》っている。」
祖父は九十歳の踵《かか....
「化生のもの」より 著者:豊島与志雄
すよ。けれど、相手の男のひとが誰だか、やっぱり分らないそうですの。」 「ほほほ、
聖母マリアみたい……。もっとも、あのひとは処女ではない筈ですけれど。」 「いまに....
「サレーダイン公爵の罪業」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
るのはあの橈舟ばかりじゃ。ポウルさんはあんなもんでどうしょうというのです?」 「
聖母マリア! 私は存じません!」こう答えるなり彼女は気を喪ってござ張りの床の上に....
「女性の諸問題」より 著者:倉田百三
。私は動物園で子どもを抱いている母猿を見るごとに感動せぬことはない。これは実に「
聖母マリア」の原型だ。聖母の中の聖母、ファン・エックの聖母といえども、この母猿の....
「天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
かせてあげましょうか。妾ずっとずっとの大昔|猶太という遠い国の熱い沙漠にいた頃は
聖母マリアと云われていましたの。そうして今も
聖母マリアよ。でもね、日本の人達は妾....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
言葉は、さっきからの諸君の発表でもうつくされていると思うので、僕は、僕らにとって
聖母マリアであり、観音菩薩であり、こして真に白鳥そのままの役目をつとめていただい....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
れたり。土間には炉を切りて、上のかたには破れ障子を閉めたる一間あり。正面の壁には
聖母マリアの額をかけ、その前の小さき棚には金属製のマリアの立像を祭りてあり。よき....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
のでございます。朝に夕に浦上復興を祈る私どもの声を神さまにお取り次ぎくだされるは
聖母マリア、聖ヨゼフ、聖ペトロ、聖フランシスコ・ザベリオ、日本の殉教者をはじめ諸....