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聴す
「聴す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
聴すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
たと見え、滔々《とうとう》と古今の学芸を論じた。が、益軒は一言も加えず、静かに傾
聴するばかりだった。その内に船は岸に泊した。船中の客は別れるのに臨んで姓名を告げ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
《おご》るから。」
俊助はこの上大井の酒の相手になって、彼の特色ある恋愛談を傾
聴するには、余りにポオト・ワインの酔《よい》が醒めすぎていた。そこで今まで抑えて....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て了います。修行未熟な、若い夫婦の幽界に於ける初めての会合――とても他人さまに吹
聴するほど立派なものでないに決って居ります。おきき苦しい点は成るべく発表なさらぬ....
「星座」より 著者:有島武郎
きをしゃべりこくった。大臣もとうとう根気負けがして、注意深くその人のいうことを傾
聴するようになったが、その結果としてその人は欧米への視察旅行を命ぜられ、帰朝する....
「活人形」より 著者:泉鏡花
さん、とくぞうさん。」 得三は我耳を疑うごとく、耳朶に手をあてて眉を顰めつ、傾
聴すれば、たしかに人声、 「赤城｜様――得三｜様。」 得三はぎょっとして、四辺....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
たさは、我身一つの寒の入、涙ぞ指の爪とりよし、袖に氷を結びけり。…… 侍女等、傾
聴す。 公子 ただ、いい姿です、美しい形です。世間はそれでその女の罪を責めたと思....
「「ファン」について」より 著者:伊丹万作
評で、これらの人の言の全部が必ずしも肯綮に当るとはいわないがある程度までは必ず傾
聴すべき滋味がある。 私の経験からいえば、その反対の場合、すなわち自分の専門外....
「迷信解」より 著者:井上円了
己の不面目と心得、秘して他言せず、これに反して適中したる方は、大いにそのことを吹
聴するようになる。これ、適中せる卜筮談の世に多きゆえんである。『視聴雑録』と題す....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
りそこねた者が帰って来て、その味が甘かったとか、辛かったとか云うて、えらそうに吹
聴するのや、僕等は丸で耻さらしに帰って来たんも同然やないか？」 「そう云やア、僕....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
当に入ってるんです」といった。何の必要もないのにそういう世帯の繰廻しを誰にでも吹
聴するのが沼南の一癖であった。その後沼南昵近のものに訊くと、なるほど、抵当に入っ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
ら報告やら頗る周到細密な数字的基礎があった。殊に北京から帰朝した後の説には鑿々傾
聴すべき深い根柢があった。無論実際の舞台に立たせたなら直ぐ持前の詩人的狷介や道学....
「暗号数字」より 著者:海野十三
いつになく彼は僕に聞き手としての熱意を強いるのであった。 もちろん僕は大いに謹
聴すると誓ったが、これから思うと、その事件において帆村は、よほど、にがにがしい苦....
「キド効果」より 著者:海野十三
」 「それで……」 「それで――とは痛い御言葉ですな。こうなれば、貴方の御説を拝
聴するより外に、途がなくなったんです」 「そうですか」と丘助手は大きく肯いた。「....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
たような支離滅裂なものであったけれど、なにか指摘してある科学的ヒントにおいては傾
聴すべきものが多々あったのである。なかんずく著者のコンクルージョンであった。“―....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
、まだ諦《あきら》めかねて水戸に相談をかけた。 「うむ、ジム・ホーテンスの説に傾
聴するんだな」 さっきから水戸は、巖陰《いわかげ》からオルタの町の方を見下ろし....