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「聴講生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

聴講生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
すから、来週までに佐佐木氏の作品へ『半肯定論法』を加えて来て下さい。(この時若い聴講生が一人、「先生、『全否定論法』を加えてはいけませんか?」と質問する)いや、....
人間失格」より 著者:太宰治
いる事もあったのです。高等学校の寮から脱けたら、学校の授業に出ても、自分はまるで聴講生みたいな特別の位置にいるような、それは自分のひがみかも知れなかったのですが....
三四郎」より 著者:夏目漱石
な欅《けやき》の枝の奥が、次第に黒くなる時分だから、部屋《へや》の中は講師の顔も聴講生の顔も等しくぼんやりしている。したがって暗闇《くらやみ》で饅頭《まんじゅう....
手術」より 著者:小酒井不木
年、夏期には、教室で、産婦人科学の講習会が開かれますが、その年も凡そ二十五六人の聴講生が御座いました。聴講生と言いましても、みな、市内や近在に開業して居られる方....
惜別」より 著者:太宰治
るでそれがご自分の肉親のお骨でもあるかのように実になつかしげに撫でまわしながら、聴講生ひとり残らず全部の者に深くあやまたず納得させずんばやまじというような、懇切....
人造人間」より 著者:平林初之輔
……」 「妙なものですね人間の縁というものは、それであなたはその夏きり××大学の聴講生をおやめになって、私のラボラトリーで手伝って下さることになってのですね、そ....
火星兵団」より 著者:海野十三
をよして、大阪へいった。大阪では、教鞭をとるのではなかった。大阪帝国大学工学部の聴講生となって、さらに勉強をしようというのであった。新田先生の専攻するのは、ロケ....
獏鸚」より 著者:海野十三
優桐花カスミの弟子に当る新進のインテリ女優だった、彼女は私と一緒にL大学の理科の聴講生だったことがあって、それで旧知の仲だった。その玲子はあまり美人とは云えない....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
た。或いは其処に何か見出すかも知れないという淡い期待があったわけなのだ。私は始め聴講生という名目ではいった。ピアノと声楽とを修めるのだった。私は殆ど手がかたくな....
アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
四年の春ベルリンに移ってそこで仕事を大成したのである。 ベルリン大学にける彼の聴講生の数は従来のレコードを破っている。一昨年来急に世界的に有名になってから新聞....
工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
四年に帰京して大学院に入り、同時に母校の講師となった。その当時理科大学物理学科の聴講生となって長岡博士その他の物理学に関する講義に出席した。翌三十五年助教授とな....
地方文化運動報告」より 著者:中井正一
私はこれを実験にうつした。この計画は案外な反響を生んで、尾道では七十人の毎週連続聴講生を続け、隣の三原市では労働者をふくめて百人の聴講生をもった。私はルネッサン....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
した著名の英語学者|長谷川喜多子女史や女子学院の学監|三谷民子女史はタシカ当時の聴講生であったと思う。が、ビェリンスキーやドブロリューボフを祖述する二葉亭の文学....
神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
講義をしていた。河野が宮地翁の講義を聞いたのはその前であったが、しかしその時は一聴講生として宮地翁の前に出ておっただけで個人としては知らなかった。河野はその時|....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
くることは、現今人では、一部の茶人以外は不可能と言ってよい。ラジオ料理の先生も、聴講生も、いかにもレベルが違いすぎて、今のままでは処置のない存在に過ぎない。明治....