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職責
「職責〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
職責の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「若杉裁判長」より 著者:菊池寛
ということばかりを、考えてきた。そして、その罪に適当な刑罰を課することを、自分の
職責としてきた。が、実際自分は本当に罪ということを正当に考えてきたであろうか。そ....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
まで知るのを法令により許されているはずだったけれど、博士コハクはその掟を破って、
職責に比例して研究室の交通を制限していた。 第六室までの案内は、至極無事に終っ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
「閣下、盗み見たとは、残念な仰せです。参謀長は、あらゆる報告に、一応目をとおす
職責がございます」 「ウム」 「此の上は、速かに解除警報の御許可を、お与え下さい....
「海底大陸」より 著者:海野十三
水母の撃沈命令がおりているのに、このまま鉄水母が沈んでしまっては、ザベリン中尉の
職責がはたせない。 「おい、ジム。鉄水母を沈ませちゃならんぞ。なぜ艇内へはいって....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
た私は、喬介に従って六階へ降りた。其処で私は電話室に這入り、新聞記者としての私の
職責を果すために社への一通りの報告を済ますと、喬介に連れ立って食堂へ出掛けた。 ....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
もう冷たい骸となって附近の海に愛用のヨットと共に漂っていたのだ。私は医師としての
職責を果すために、直に夫人を促して、別室に置かれた深谷氏の屍体の検査をしなければ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
人の大力! それは警官隊もよく知っていたのだ。しかし警官隊は、市民たちを守るその
職責のため、死を覚悟してこの大敵に向かって、とびこんでいったのだ。
「おい、がん....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
たいと思うから案内してくれというのである。 少しでもよい絵を撰択してやることは
職責上当然のことでもあると思ったから早速承諾した。 それから二人で会場をうろつ....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
辛棒が必要だった事である。勿論昔は絵具の練り方作り方が一つの修業でもあり、画家の
職責でもあった。 日本画も絵具の溶き方においてとても六つかしい秘伝さえある様子....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
「わたくしの考えるところでは、最早ほかに証拠はあるまいと思われます。あなたがたの
職責はすでに証明した通りであるから、この上に質問するようなことがなければ、外へ出....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
不正に流るる時はややもすれば神律を紊す。よくよく心して、神から托された、この重き
職責を果すように……。』 産土の神様のお馴示が終ると、つづいて竜宮界からのお言....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
を説きすすめると、彼は怪しい影の出現について依然その疑いを解かないまでも、自己の
職責をまっとうするということについて一種の慰藉を感じたらしく、この努力は彼が信じ....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
ないとはいえません。 最近某地方自治体の首長らが暴徒の脅迫にあつて、心ならずも
職責にもとる行動をとつたという事実ほど、われ/\をガク然とさせ、かつ、冷汗三斗の....
「流刑地で」より 著者:カフカフランツ
説明するのがつねであったものですから。ところが、新任の司令官は、こうした名誉ある
職責を捨ててしまったのです。司令官がこのようなごりっぱな訪問客に」――旅行者はそ....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
寄る。)
この場合にふさわしい、鄭重な御挨拶、尊敬を尽した
歓迎の代に、自分の
職責を忘れて、主人の義務までを
果させずにしまいました、この不埒な家隷を
鎖に繋....