肋骨[語句情報] » 肋骨

「肋骨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

肋骨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
を発射する暇《いとま》がない。少くとも味方は、赤い筋のはいった軍帽と、やはり赤い肋骨《ろっこつ》のある軍服とが見えると同時に、誰からともなく一度に軍刀をひき抜い....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
彼等はこの激しい衝撃によって、頭部を壁にぶっつけて石榴《ざくろ》のように割られ、肋骨も四肢の骨もぽきぽき折られてしまったことであろう。だがかのゼムリヤ号の遭難事....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
彼女の心臓の上部が、一発の弾丸によって、美事射ちぬかれていたから。弾丸は左背部の肋骨にひっかかっているらしく、裸にしてみた少女の背中には弾丸の射出口が見当らなか....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
は、千四五百名の死骸が転った。その死骸は、どれもこれも、眼玉はポンポン飛び出し、肋骨は折れ、肉と皮とは破れて、誰が誰やら判らない有様になった。すこしでも強い者、....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
れたが、この男の死因は主として飢餓によるものと判明した。尚屍体の特徴として、左|肋骨の下に、著しい潰瘍の存することを発見した。しかしその成因其他については未詳で....
心臓盗難」より 著者:海野十三
猫々先生」叫んで安東は袋探偵に抱きついた。代用心臓の箱が失礼ともいわずに袋探偵の肋骨をいやというほど突いた。「僕ほど不幸なものはない。どうにかして下さいよ、猫々....
金属人間」より 著者:海野十三
癖《けっぺき》にいうと、製造ではないし、もちろん創造ではない。アダムのからだから肋骨《ろっこつ》を一本取り去ったとき、その直後のアダムのことを、前のアダムから製....
火星兵団」より 著者:海野十三
だった。 (こいつは手ごわい相手だ。ぐずぐずしていると、あいつの鉄拳で、こっちの肋骨を折られてしまうかもしれない。何とかして、早いところ、相手をたおしてしまわね....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
ま、その御廚子の前に、わずかに二三畳の破畳の上に居るのである。 さながら野晒の肋骨を組合わせたように、曝れ古びた、正面の閉した格子を透いて、向う峰の明神の森は....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
いた、お雪の顔は蒼ざめて参りまする。小宮山は我を忘れて枕を半。 「そのまま真白な肋骨を一筋、ぽきりと折って抜取りましてね。 (どうだ、手前が嫉妬で死んだ時の苦し....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
の隅々に、まだその白い膚が消々に、薄らと雪を被いで残りながら、細々と枝を組んで、肋骨が透いて見えた。 「ああ、これだな。」 と合点が行く。 途端に、がたがた....
人造物語」より 著者:海野十三
のらしい。ギリシャ神話の中にもそれがあったように思う。 エデンの園で、アダムの肋骨を一本とってそれからイヴという美しい女を作り給うた、というのは、形式的には神....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
。 医師はそのときメスを上の方へ戻して、胸のところを丁寧に開いた。そして左右の肋骨の上を、メスでもってスーッスーッと二本の筋を引いた。それから手でもって、胸骨....
寡婦」より 著者:秋田滋
はこのひッきりなしに襲ってくる水攻めに絶えず身をかがめ、犬も悲しげに尾を垂れて、肋骨のうえに毛をぺッたりくッつけていた。身体にぴッたり合った年わかい女の猟人たち....
仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
の一言に、喜助は述べてみたい理窟もないではなかったが、言い出したが最後、今度は肋骨の一本ぐらいは折られそうな一同の権幕に恐れをなして、唯下唇をブルブルふるわせ....