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「肌膚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

肌膚の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
芽生」より 著者:島崎藤村
。 家内はお菊の胸の辺《あたり》を展《ひろ》げた。白い、柔い、そして子供らしい肌膚《はだえ》が私達の眼にあった。学士は洋服の筒袖を捲《まく》し上げて、決心した....
惰眠洞妄語」より 著者:辻潤
ろの匂のそらに あたらしい星雲を燃せ dah-dah-sko-dah-dah肌膚を腐植土にけずらせ 筋骨はつめたい炭酸に粗び 月々に日光と風とを焦慮し ....
」より 著者:島崎藤村
。雪は彼女の足許へも来て溶けた。この快感は、湯気で蒸された眼ばかりでなく、彼女の肌膚の渇をも癒した。 「長い湯だナア」と母は、帰って来たお雪を見て、叱るように言....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
わちこの部屋は、九大医学部長の責任管理の下にある屍体冷蔵室で、真夏の日中と雖も、肌膚が粟立つばかりの低温を保っているのでありますが、殊に只今は深夜の事とて、その....
十二支考」より 著者:南方熊楠
あり、曰く夏姫道を得て鶏皮三たび少《わか》し〉と見えしも、老いて後鶏皮のごとく、肌膚の剛《こわ》くなるは常の習いなるに、夏姫は術を得て、三度まで若返りたるという....
十年後の映画界」より 著者:渡辺温
して居ると色々役に立つのであります。 余等が其の頃相|談るのは、氷雪の様に白い肌膚が処女の様にナメラカな仙人の棲んでいる藐姑射山の風物とか、夜になると壺の中へ....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
れている閑山、いい図ではないが、本人は魂ここにあらずだ。 やがてのことに女は、肌膚《はだ》に着けた絎紐《くけひも》をほどくと、燃えるような真紅の扱帯《しごき》....
日記」より 著者:宮本百合子
、我に属し 而も その認識を超えた わたくしの掌 よくぞ恐れなく 淡紅の肌膚《はだえ》 ふくよかであることだ! 五、....
山の人生」より 著者:柳田国男
あったらしく、普通はこれと反対に顔の色が赤かったという例が少なくない。顔ばかりか肌膚全体が赤かったという噂さえ残っている。近世の蝦夷地に、いわゆるフレシャム(赤....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
が、我々の内側にも起こっている。すなわち軽くふくよかなる衣料の快い圧迫は、常人の肌膚を多感にした。胸毛や背の毛の発育を不必要ならしめ、身と衣類との親しみを大きく....