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肥料
「肥料〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
肥料の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
すとも。誰でも大市に間《ま》に合うように思い思いの野菜を育てるのですからね。燐酸
肥料《りんさんひりょう》をやる、油滓《あぶらかす》をやる、温室へ入れる、電流を通....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
》からともなく降って来る播種時が来た。畑の上は急に活気だった。市街地にも種物商や
肥料商が入込んで、たった一軒の曖昧屋《ごけや》からは夜ごとに三味線の遠音《とおね....
「想片」より 著者:有島武郎
性質のものではないと観じていたとは考えることができない。一つの種子の生命は土壌と
肥料その他唯物的の援助がなければ、一つの植物に成育することができないけれども、そ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
一 「あっちへ蹌々、こっちへ踉々、狐の憑いたように、俺の近所を、葛西街道にして、
肥料桶の臭をさせるのはどこの奴だ。 何か、聞きゃ、河野の方で、妙の身体に探捜を....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
大釜を据えるべき位置、桟橋の改造、薪炭の買い入れ、米塩の運搬、仲買い人との契約、
肥料会社との交渉‥‥そのほか鰊漁の始まる前に漁場の持ち主がしておかなければならな....
「春昼」より 著者:泉鏡花
くと湧き立つような快活な香を籠めて、しかも寂寞とあるのみで。勿論、根を抜かれた、
肥料になる、青々と粉を吹いたそら豆の芽生に交って、紫雲英もちらほら見えたけれども....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
) 村四五 撞木野郎、丸太棒。(と怒鳴る。) 初雄 えへん、君はこの村において、
肥料の糟にもならない、更に、あえて、しかしてその、いささかも用のない人です。故に....
「小春の狐」より 著者:泉鏡花
一つ、ぶん撲って進じようか。」 「ばば茸持って、おお穢や。」 「それを食べたら、
肥料桶が、早桶になって即死じゃぞの、ぺッぺッぺッ。」 私は茫然とした。 浪路....
「転機」より 著者:伊藤野枝
とは思わなかったね。なんでも、ここは実にいい土地だったんだそうだよ。田でも畑でも
肥料などは施らなくても、普通より多く収穫があるくらいだった、というからね。ごらん....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
ら、胡瓜なり、茄子なり、そのかわり、実のない南瓜を刈取って雑草を抜けという。が、
肥料なしに、前栽もの、実入はない。二十六、七の若いものに、畠いじりは第一無理だし....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
んな風に説明したら、うまく、納得がゆくものであろうか。 人手がなくて困るとか、
肥料が不足でどうとか、かれこれ言われながらも、事変がはじまっていつか足かけ三年、....
「瘤」より 著者:犬田卯
の畑、二十町歩の山林のうち、半分は手放さなければ村の信用組合、F町の油屋――米穀
肥料商――農工銀行、土地無尽会社、その他からの借財は返せなかった。三円五円という....
「米」より 著者:犬田卯
流の広い耕地から何時とはなしに押し流されて来て沈澱するここの泥土は、自然に多くの
肥料分を含み、これさえ上げれば大してその部分だけは施肥する必要がなかったばかりか....
「山吹」より 著者:泉鏡花
さるな、酔ったな、親仁。…… 人形使 これというも、酒の一杯や二杯ぐれえ、時たま
肥料にお施しなされるで、弘法様の御利益だ。 万屋 詰らない世辞を言いなさんな。―....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
需に依存をしておるのであります。 吉田内閣の農業政策を見るに、米は統制で抑え、
肥料は自由販売として、日本の農民には高い
肥料を売りつけ、安い米を買い上げ、外国に....