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「肺臓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

肺臓の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俘囚」より 著者:海野十三
その疵の下にあった。というわけは、腹を裂いてみると、駭くじゃあないか、あの番人の肺臓もなければ、心臓も胃袋も腸も無い。臓器という臓器が、すっかり紛失していたのだ....
千年後の世界」より 著者:海野十三
、ために代用臓器を装置した人間は、やむをえず歩くことができなくなった。 心臓に肺臓に腎臓などと、三つの臓器をとりかえると、はじめは全重量が人間の体重の三倍ぐら....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に、腎臓は金星に、また黒い胆汁を蔵する脾臓は憂鬱の支配たる土星に、胆嚢は火星に、肺臓は水星に相応している。』 ティコ・ブラーヘは占星術の反対者に対して最期まで....
赤外線男」より 著者:海野十三
菌に侵されて駄目になると、のこりの一方の肺が代償として急に強くなり、一つで二つの肺臓の働きをするなどということは、医学上よく聞くことだ。それと似て、ダリアは左眼....
蠅男」より 著者:海野十三
本室に入ると、大きな砂糖|壜のような硝子器の中に、アルコール漬けになって、心臓や肺臓や、ときとすると子宮などという臓器が、すっかり色彩というものを失ってしまって....
少年探偵長」より 著者:海野十三
衰弱しきっていることを伝えた。 「ちかごろ君の手術の腕前もにぶったと見える」 「肺臓の半分はめちゃめちゃだった。それを切り取ってそのかわりに一時、人工肺臓を接続....
断層顔」より 著者:海野十三
のカユミ助手が定刻を告げて起こしに来たからである。 「――そして先生。今日は人工肺臓をおとりかえになる日でございます。もうその用意がとなりの部屋に出来ています」....
地獄の使者」より 著者:海野十三
袋に入って中毒を起したとは考えられない」 「胃袋に入ったとは考えられない。しかし肺臓に入ったとは考えられなくもない」 「肺臓というと……肺臓になにが入るのですか....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
まで不幸なのであろうか。そのとき、まひ性のエーテルガスがどこからか出て来て二人の肺臓へはいっていった。それで、まもなく二人とも知覚をうしなって、動かなくなってし....
人造人間事件」より 著者:海野十三
ギリギリと精確に廻転している光景だった。霊魂はないにしても、この機械人間の心臓も肺臓も、まさにチャンと活動しているのであった。 「――こっちが増幅器で、こっちが....
空襲警報」より 著者:海野十三
涙がポロポロ出てきて、眼があけられず、胸が痛みだすというピクリン瓦斯。また嗅げば肺臓がはれだし、息がとまって死ぬようなことになるホスゲン瓦斯、もっとひどいのはイ....
人体解剖を看るの記」より 著者:海野十三
それから手でもって、胸骨を、まるで蓋をとるような塩梅で外した。するとなかからは、肺臓と心臓とが顔を出した。後から考えてみると、このとき胸腔と腹腔との中は真赤だっ....
良夜」より 著者:饗庭篁村
て、唖然たる癡呆の一書生なり。馬車の動揺に精神を撹乱し、単純なる空気を呼吸したる肺臓は砂煙りに混じたる汚濁|臭穢の空気を吸い込み、馬車人力車の轟きさながらに地獄....
キド効果」より 著者:海野十三
伸びた白樺の美林が眺められ、乗客も乗務員ももう何事も忘れて、貪るように朝の空気を肺臓へ送りこんでいた。 「あの白い白樺の幹と、女の股とは、どっちが色が白いだろう....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
突いたが、肉体を突刺したような手応えは一度もなかった。それだのに、冬子は背中から肺臓を突貫かれ、仙ちゃんは心臓を突かれている。どうもそれが分らないのでした。記憶....