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背革
「背革〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
背革の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二人の友」より 著者:森鴎外
が竪《たて》に据えて本箱にしてあることであった。しかもその箱の半以上を、茶褐色の
背革の大きい本三冊が占めていて、跡は小さい本と雑記帳とで填《う》まっている。三冊....
「伸子」より 著者:宮本百合子
音がするだけだ。伸子も机に向っていた。緑色笠の読書用電燈が、帳面の白い紙面や本の
背革をしんと照している。伸子は、ミス・プラットのところへ持って行くために、竹取物....
「青年」より 著者:森鴎外
全集が揃えてある。それから Voltaire の物や Hugo の物が大分ある。
背革の文字をあちこち見ているところへ、奥さんが出て来られた。 己は謎らしい目を....
「恢復期」より 著者:堀辰雄
はそれには別に耳を貸そうともしないで、ただ不思議そうに、老人の手にしていた聖書の
背革《せがわ》が傷《いた》んでいると見えて一面に膏薬《こうやく》のようなものが貼....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
まざまの織物、多種多様の道具類、ないしは珍らしい地図や模型、または金文字を表紙や
背革へ、打ち出したところの沢山の書籍、かと思うと色の着いた石や金属、かと思うと気....
「花子」より 著者:森鴎外
壁と、その両翼になっているところとに本箱がある。 久保田はしばらく立って、本の
背革の文字を読んでいた。わざと揃えたよりは、偶然集まったと思われる collec....
「冬の王」より 著者:森鴎外
ス・シレジウス、それからギョオテのファウストなどがある。後に言った三つの書物は、
背革の文字で見ると、ドイツの原書である。エルリングはドイツを読むと見える。書物の....