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胴切り
「胴切り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胴切りの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
った。―― 美人の宙釣り。 力業《ちからわざ》。 オペレット。浅草気分。 美人
胴切り。 そんなプログラムで、晩《おそ》く家へ帰った。 病気 姉....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うお寺なんだそうだが、ゆんべのうちに裏の墓をあばいて、二つばかり死骸《しがい》を
胴切りにしていったものがあったそうだよ」 「ほう、死骸をね。このお盆のさいちゅう....
「地中魔」より 著者:海野十三
姿の地底機関車だった。全体はピカピカと、銀色に輝いていた。車体の前半分は、鯨でも
胴切りに出来そうな大きい鋭い刃が、ウネウネと波の形に植えつけられてあった。これが....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
て斜横に後ろへ引いて颯《さっ》と払う理屈も議論もない、人間を腹部から上下に分けた
胴切りです。 尚、最後に、大衆文芸ではない、変った例を、文壇の鬼才、横光利一....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
る。一尾は黒く、一尾は黄いろい鰍を取って、磨ぎすましたる刃物に何かの薬を塗って、
胴切りにして互い違いに継ぎ合わせると、いずれも半身は黒く、半身は黄いろく、首尾そ....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
も、赤鬼のように赤くなっている。 夕日は蓮華岳の頭から、左へ廻って、樺色の雲に
胴切りにされ、上半分は櫛のようになって、赤銅色に燻ぶったかとおもうと、日本アルプ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
んとしたので五月号に出し置いた。西洋で鰻を食うに、骨切りなどの法なく、ブツブツと
胴切りにして羹《しる》に煮るを何やら分らずに吃《く》う。ウィリヤム・ホーンの書を....
「時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
あれっ、蟒に呑まれて……」 秘書は、ぎょっとして、金博士の皿にのっている燻製の
胴切り蟒に目を走らせた。肉は、まだほんのちょっぴり博士の口に入ったばかりであった....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
悪いのなど、第一、屋財、家財、身上ありたけを詰込んだ、と自ら称える古革鞄の、象を
胴切りにしたような格外の大さで、しかもぼやけた工合が、どう見ても神経衰弱というの....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
にも何も、あの美しい娘御が……コ……こげな恐ろしい事になろうとは……事もあろうに
胴切りの真二つなぞと……」 和尚の眼に初めて涙らしいものが湧いて来た。死骸から....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
あります。ちょっと待ってください」 と、いって、コン吉は戸棚の中から、無惨にも
胴切りにされた鱒を持ち出して族長《カボラル》の前に置いた。族長《カボラル》はしき....
「上海」より 著者:横光利一
敷きつめた道の上に蹲っていた。彼らの頭の上の店頭には、魚の気胞や、血の滴った鯉の
胴切りが下っている。そのまた横の果物屋には、マンゴやバナナが盛り上ったまま、鋪道....