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胸がつまる
「胸がつまる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
胸がつまるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
、そういう筆者自身へ感じられてならない。それは、うらやましさよりも、いたましさに
胸がつまる。僕は、何ごとも、どっちつかずにして来て、この二年間で法科の課程を三分....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
荒縄で十文字にくくられているだけであった。 あまりの果敢《はか》なさに林之助は
胸がつまるようになって、涙が止めどなしにほろほろと流れた。彼は取りあえず一両の金....
「職工と微笑」より 著者:松永延造
ぎまい。 娘の方でも私に焦れている。二人が我慢して、眼を見交している。之は実に
胸がつまる程嬉しい事件ではないか。何うしたらあの娘と関係出来るか? その謀みで私....
「地球盗難」より 著者:海野十三
と開けてみて愕いたのだ」 「一体それは何だったんです。早く云って下さいッ」大隅は
胸がつまるように感じた。 「それはネ……それはこうなんだ。辻川博士の……」 と....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
の時分には、散歩に連れ出されて、人がうようよしてるきたない町を通ったばかりでも、
胸がつまるような気がしました。口に言えない変な恐ろしさに襲われました。今もし地震....
「野萩」より 著者:久生十蘭
あたりで、途方にくれておろおろしている叔母のようすが見えるようで、思っただけでも
胸がつまるようだった。克彦もしきりに心配するので、その日の午後の急行に乗り、夜お....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ございますこと。これでは、呼吸がお苦しゅうございましょう」
「歩いていても、ふと
胸がつまるように思うことがある。やはり年じゃ、いつなん時、卒中で倒れるかも知れぬ....
「ユモレスク」より 著者:久生十蘭
たどりついたろう、巴里までの一人旅はさぞ心細く情けなかったろうと、考えただけでも
胸がつまるようだった。 夏はドオヴィル、冬はニースと一年中めまぐるしく遊びまわ....