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能くする
「能くする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
能くするの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
の極意である。而してこの絶対無限の仏もしくは神を知るのはただこれを愛するに因りて
能くするのである、これを愛するが即ちこれを知るである。印度《インド》のヴェーダ教....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
能く忍ぶという。二者を能く忍ぶ即ち忍術の名人なり。忍術の名人にして且つ飛行の術を
能くする者即ち鳥人なり。汝よく人間を超克して鳥人とならば、極醜のアバタ面も自由自....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
と思うが、気に入りませんかえ、随分器量も好く、心立も至極宜しく、髪も結い、裁縫も
能くするよ」 林「ヒエ……冗談ばっかり仰しゃいますな、旦那さまアおからかいなすっ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
の句稿を左に鈔出する。類句を避けて精選するが如きは、その道に専ならざるわたくしの
能くする所ではない。読者の指※を得ば幸であろう。 山畑や霞の上の鍬づかひ 塵塚に....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
世人に忘却されつつ、満足して世を去るという事は普通の日本人……世間並の国粋流者の
能くするところでない。 旧藩以来福岡市内|薬院に居住し、医業を以て聞こえている....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
。聞くところによると、四明山の頂上に鉄冠道人という人があって、鬼神を鎮める法術を
能くするというから、それを尋ねて頼んでみるがよかろうと思う」 そこで、大勢は誘....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
あり、かたがた動物に全く数を知るものなしと信ぜぬが、「考える馬」などは馬が計算を
能くする証拠とならず、むしろ一種の眼眩《めくら》ましだと論じた。世間に尤《いと》....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
前述通り驚くに堪えた者多く、ジュボアはインド人が猴を神視する一つの理由はその盗を
能くするにありと言ったくらい故、これを盗みの神とし盗みに縁ある足留めの神ともした....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
自己の妄想臆断即ちいはゆる主観的のものを消磨し尽し物の真相に一致した時始めて之を
能くするのである。我々は客観的になればなるだけ物の真相をますます能く知る事が出来....
「科学論」より 著者:戸坂潤
のは、ただ唯物論だけだという結論となる。技術的範疇の特色である範疇の共軛性が之を
能くするのであった。 哲学とは範疇体系(=方法・論理)の他の何物でもない。F・....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
。聞くところによると、四明山の頂上に鉄冠道人という人があって、鬼神を鎮める法術を
能くするというから、それをたずねて頼んでみるがよかろうと思う」 そこで、大勢は....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
、それでも困る。誰にでも見える帰納的な表現が欲しいものである。芸術がただその事を
能くする。 鶴見は聾になってから、いつかしらに独語をする癖がついている。いつも....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
おなじものサ。婦人の手が触れると喜ぶなんかんという洒落た助倍の木もある。御辞宜を
能くする卑劣の樹もある。這ッて歩いて十年たてば旅行いたし候と留守宅へ札を残すよう....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
後世に残したる一例と言うべし。 第二 力をもって政府に敵対するはもとより一人の
能くするところにあらず、必ず徒党を結ばざるべからず。すなわちこれ内乱の師《いくさ....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
居《お》るやと尋ぬるに、能《よ》く難《かた》きを忍んで他人の能《よ》くせざる所を
能くするが故なり。例えば読書生が徹夜勉強すれば、その学芸の進歩|如何《いかん》に....