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能文
「能文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
能文の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
ひとま》おいて隣にいる東君《ひがしくん》をわざわざ枕元へ呼んで、ジェームスは実に
能文家《のうぶんか》だと教えるように云って聞かした。その時東君は別にこれという明....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
を善くした。玄孫|喜代平さんは島田駅の北半里ばかりの伝心寺に住んでいる。五郎作の
能文はこの手紙一つに徴して知ることが出来るのである。 わたくしの獲た五郎作の手....
「連環記」より 著者:幸田露伴
其記は作られたが、其翌年の永観元年には倭名類聚抄の撰者の源|順は死んだ。順も博学
能文の人であったが、後に大江匡房が近世の才人を論じて、橘ノ在列は源ノ順に及ばず、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ory という一書を取り出して繙《ひもと》いて行くと、改めて翻訳するまでもなく、
能文を以て次のように書いてありましたから、そっくりそのまま転読しました。 「女....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の言う意味がよく呑込めました。且つまた、この季麿秀才は、年に似合わぬ博学多才で、
能文達識で、品行が方正で、ことに人の悪口などを言うことが最も嫌いな好学の青年であ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
これが跡目だな。長女伸子とその亭主の三百代言角造。次女の京子とその亭主の三百代言
能文。娘どものムコはみんな三百代言だ。三百代言に育てるために学資をだしてやったの....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
は自分と同じ意見であったが、更にその以上に徹底したものであった。小坂部の腹では、
能文のきこえの高い兼好に艶書を書いて貰って、見る眼も綾なる文章に限りなき思いを訴....
「探偵小説壇の諸傾向」より 著者:平林初之輔
けの長さでは、筋だけを追うことしかできないために効果が半減されている。多芸多才、
能文達筆の氏にとっては、堂々たる本格探偵小説の長編に精力を集中するのがいちばん適....