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脇の下
「脇の下〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脇の下の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
の兵児帯に搦んだ黄金鎖には、磁石が着いていも何にもせぬ。 花和尚がその諸膚脱の
脇の下を、自分の手で擽るように、ぐいと緊めて腹を揺った。 「そろそろ怪談になりま....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
乳車の中から助け出されていた。 「やッ」どこに隙間を見出したのか、「狼」は大尉の
脇の下をくぐって、猛然と博士の方へ飛び掛った。 「なにをッ」山太郎が横合いからム....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
、隊長に気をつかわせることは、よくないと気がついたからである。 中尉は、二人に
脇の下を抱えられながら、はあはあと、苦しそうな息をした。しかし、さすがは軍人であ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
か、そのまま通る。 前帯をしゃんとした細腰を、廂にぶらさがるようにして、綻びた
脇の下から、狂人の嘉吉は、きょろりと一目。 ふらふらと葭簀を離れて、早や六七間....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
と、どか胡坐、で、着ものの裾が堆い。 その地響きが膚に応えて、震える状に、
脇の下を窄めるから、雪女は横坐りに、 「あい、」と手を支く。 「そりゃ、」 と....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
も、その趣はわかると思う。またそれよりも、真珠の首飾見たようなものを、ちょっと、
脇の下へずらして、乳首をかくした膚を、お望みの方は、文政|壬辰新板、柳亭種彦作、....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
のような婦やな、羽衣を剥け、剥け。」と言う。襟も袖も引き※る、と白い優しい肩から
脇の下まで仰向けに露われ、乳へ膝を折上げて、くくられたように、踵を空へ屈めた姿で....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
九つのあたまが揃って、黒い扉の鍵穴へ、手足がもじゃ、もじゃ、と動く。……信也氏は
脇の下をすくめて、身ぶるいした。 「だ……」 がっかりして、 「めね……ちょっ....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
たのは、この人々の註文で、浜に新造の短艇ででもあるのであろう。 と見ると二人の
脇の下を、飜然と飛び出した猫がある。 トタンに一人の肩を越して、空へ躍るかと、....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
ら、ぐいと上げた手を、貴婦人の頸へ巻いて、その肩へ顔を附ける…… その半裸体の
脇の下から、乳房を斜に掛けて、やァ、抉った、突いた、血が流れる、炎が閃めいて燃え....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
と呻って、地――と云っても五六尺積った雪を、押揺って狂うのです。 「あの時分は、
脇の下に羽でも生えていたんだろう。きっとそうに違いない。身軽に雪の上へ乗って飛べ....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ころがりますと、形代の釘でございましょう、針の山の土が、ずぶずぶと、この乳へ……
脇の下へも刺りましたが、ええ、痛いのなら、うずくのなら、骨が裂けても堪えます。唯....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
彼女の、かかる貧しい村にあっては不似合なほどなまめかしいふうや、臆面もなく露わな
脇の下、白いはぎなどを見て、村人はごくりと唾を呑んだ。 夫に死別するや、半歳な....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
然と控えている、その下に椅子に凭って一人のボオイは新聞を読む、これと並んで肩から
脇の下へ金袋をぶらさげた一人、白の洋服の足を膝の処で組違えて、斜に肱で身体の中心....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
でいた或男やもめの植木屋とかは子供のおしめを洗っているうちに大根河岸の川の河童に
脇の下をくすぐられたということである。(観世新路に植木屋の住んでいたことさえ僕等....