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脇道
「脇道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脇道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
《よ》ったら盗賊かと思うたから、油断せずに透《すか》して見ると、其奴《そいつ》が
脇道へ曲って、向《むこう》へこそ/\這入って行《ゆ》くから、何《なん》でもこれは....
「親子」より 著者:有島武郎
て、若い監督の早田は、格別のお世辞気もなく穏やかな調子で答えていたが、言葉が少し
脇道にそれると、すぐ父からきめつけられた。父は監督の言葉の末にも、曖昧があったら....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
ると見せて、実は刻々に殖えてくる寝ぼけ眼の弥次馬の間を掻きわけ掻きわけ、どんどん
脇道の方へ曲っていった。もう誰にも咎められはしなかった。そして一台の円タクを拾う....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
の退路は、張督弁にふさがれていた。で、立往生をした。その一部は、やむを得ず途中で
脇道にそれ、高峻な泰山を踏み越し、明水や郭店を通って、住みなれた都市へ逃げこんで....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
口から行っても、やはりめくらやいざりに会うので、どちらとも旅立ちには不吉である、
脇道の紀井街道をとおって行けば、必ずさい先がよいと、こう占いに出ました。一同はそ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
の人間はいない)から六千円余り貰って来たことになっている。 「ヨーロッパまで」が
脇道の昔ばなしにはいって、大ぶいやな話が出た。僕はその後ある文章の中で「共産党の....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
害のすくない安全な場所を求めて死の駈足をはじめたのであった。 ここではちょっと
脇道へそれるが、青年探偵帆村荘六の姿を、読者のみなさんにお知らせしたい。 帆村....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
人である。ただその資質に一点我慢強いところのある上に、維新の際妙な行きがかりから
脇道へそれて遂に成るべき功名をも成し得ず、同輩は侯伯たり後進は子男たり、自分は田....
「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:井原西鶴
衣の裾を高くはしょり霜月の十八日の夜の道を宵なので月もなく推量してたどって行くと
脇道から人の足音がかるくたちどまったかと思うと大男が槍のさやをはらってとびかかる....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ている点はたくさんあるが、もう僕はその船で二度と航海しようとは思わない。話が少し
脇道へそれたが、とにかくそのカムチャツカ号に乗船して、僕はその給仕に敬意を表した....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
所を横面を擲倒す、又這寄ってしがみ付くうち、ずる/\とおえいを仁助が引ずりながら
脇道へ入り込む。 えい「アレー人殺し/\」 と云っても田舎の事ゆえ、助ける者は....
「ヂュパンとカリング」より 著者:小酒井不木
く、警察の探偵を罵り散らすような素人探偵を描くがよかろう。 いや、思わずも筆が
脇道に走って、概念論を書いてしまったが、さて、ヂュパンに対して私がどんな感じを抱....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
センに非常な寄与をしていることは、すでに申上げたとおりであります。 思わず話が
脇道へそれましたが、さて、今度、「復活の日」にかわって、帝劇の檜舞台にかけられる....
「審判」より 著者:カフカフランツ
家が今哀れな男と言ったのは自分ではないかのように、Kは言った。しかし画家は、話を
脇道にそらさせてはいないで、言った。 「たとえばあなたの場合なら、あなたは完全に....
「鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
さ加減はいい知れぬものがあって、一時に元気回復の栄養効果を上げるそうである。また
脇道に逸れたが、男の美味いとするまぐろの刺身の上乗なものは、牛肉のヒレ、霜降りに....