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脈所
「脈所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脈所の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
にはげしく力をこめた。古藤はすき通るように白い手くびをしばらくなで回していたが、
脈所《みゃくどころ》に探りあてると急に驚いて目を見張った。
「どうしたんです、え....
「或る女」より 著者:有島武郎
止めた。
やがて芳芬《ほうふん》の激しい薬滴が布の上にたらされた。葉子は両手の
脈所《みゃくどころ》を医員に取られながら、その香《にお》いを薄気味わるくかいだ。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
それが又不思議なことには、その女が男をひき摺り倒すときに、なんでも頸筋のあたりの
脈所《みゃくどこ》を強く掴んだらしいので、男は痛くって口が利けない。おまけに脾腹....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
」 や、もうその咳で、小父さんのお医師さんの、膚触りの柔かい、冷りとした手で、
脈所をぎゅうと握られたほど、悚然とするのに、たちまち鼻が尖り、眉が逆立ち、額の皺....
「病牀苦語」より 著者:正岡子規
小さな袋のような花で、その中にある蕊《しべ》を取ってそれを掌の上に並べ置き、手の
脈所のところをトントンと叩くとその小さな蕊が縦に立って掌《てのひら》にひっついて....