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「脊椎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脊椎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
冬の日」より 著者:梶井基次郎
動《はくどう》が、どうして母を眼覚まさないと言い切れよう。 堯《たかし》の弟は脊椎《せきつい》カリエスで死んだ。そして妹の延子も腰椎《ようつい》カリエスで、意....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
視されている男だ。 たとえば、フィリッピンのカガヤン湖で獲《と》れる世界最小の脊椎動物、全長わずか二分ばかりの蚤沙魚《リリプチャン・ゴビー》を、北雲南|麗江《....
さようなら」より 著者:田中英光
、今でも高名な画家の夫が同じく高名な女流画家と恋し合った為、棄てられた妻であり、脊椎カリエスの七つの弱い男の子を抱え、その酒場の二階に寝泊まりしている惨めさだっ....
河明り」より 著者:岡本かの子
。私は星に一々こんな意味深い色のあることを始めて見た。美しい以上のものを感じて、脊椎骨の接目接目に寒気がするほどである。 空地の真中から、草葺きのバンガローが....
光と風と夢」より 著者:中島敦
くなって了ったのだろうか。私一個にとっては、作品の「筋」乃至《ないし》「話」は、脊椎《せきつい》動物に於ける脊椎の如きものとしか思われない。「小説中に於ける事件....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
なく……ゴロリと俯向けに引っくり返されました……と見ると、疵だらけの背筋の中央、脊椎の左右の筋肉が円刃刀でもってゴリゴリと切り開かれました。そこから二股の鋸を突....
簔虫と蜘蛛」より 著者:寺田寅彦
ない。しかしいずれにしても昆虫の世界に行なわれると同じような闘争の魂があらゆる有脊椎動物を伝わって来て、最後の人間に至ってどんなぐあいに進歩して来たかをつくづく....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
》な概念を敬遠しよう。なぜと言って実際に「詩を作らない詩人」という如き命題は、「脊椎《せきつい》のない脊椎動物」というにひとしく、奇怪な言語上のトリックであり、....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
究』があり、菊の細胞学的遺伝学の研究に下斗米氏がいる。広島文理大の平岩馨邦氏の無脊椎動物の性に関する研究も亦有名だ。東大の田中茂穂博士の日本産魚類の分類や牧野富....
燃ゆる頬」より 著者:堀辰雄
と訊いてみた。 「それかい……」彼は少し顔を赧《あか》らめながら云った。「それは脊椎《せきつい》カリエスの痕《あと》なんだ」 「ちょっといじらせない?」 そう....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
押すなの繁盛なのさ」 と言っていたが、私の背中を散々探ったあげく、 「アンタの脊椎は右に軽く曲っとる。これが万病の元だから、これを真ッ直にするようにしなければ....
虹の橋」より 著者:久生十蘭
崖から突き落した。末延は森林主事に助けられて大仁《おおひと》の病院へ運ばれたが、脊椎の骨折で二日後に死んだ。ペルシャ模様のネッカチーフは現場にあった遺留品だとい....
猫と村正」より 著者:小酒井不木
れるので御座います。先妻はその村正を右手に持って、頸部を横に切ったのですが、創は脊椎骨に達するくらいで、検屍の人もびっくりしました。たった一刀で、しかも女の力で....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
持出来たのは、大和・伊勢・紀伊・河内・和泉がその勢力範囲であって、大和アルプスを脊椎とした大山岳地帯全体が海洋に三方を取りまかれて、大城廓をなし、どうにも攻め様....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
。ざくりざくりと薄墨色の砂を踏むと、昆布や赤い大きな蟹の殻や流木の砕片や、何かの脊椎骨が雨にじっとりと濡れて、北海の漁村らしい臭気が鼻をついて来た。 とうとう....