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「脚色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脚色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
陽炎座」より 著者:泉鏡花
織を脱いだ御贔屓に対して、舞台ながらもおとなしい。 「あのね、この芝居はどういう脚色なの、それが聞きたいの。」 「小母さん見ていらっしゃい。」 と云った。 ....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
改名した。中村梅太郎は後の富十郎で、現在の市川団右衛門の父である。この通し狂言の脚色者は何人であるかを知らなかったが、後に聞けばそれは座付の佐橋五湖という上方作....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
供のころでおぼえもなし、空想をまじえた創作で語る以上、できるだけおもしろおかしく脚色してやりましょうと、万事「下肥えの代り」に式で喋りました。当人にしかおもしろ....
余裕のことなど」より 著者:伊丹万作
もらつてきているのだが、源太のただならぬ顔色を見ると同時にさつそく気転をきかして脚色をしてしまつた。しかし、源太はあくまでも源太だから悪く気をまわしてそれを疑つ....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
た。 松竹キネマ作品の最初の公開が明治座かどこかで行われたときにもむろん、彼の脚色になる写真があつたので私は伊藤といつしよにそれを見に行つた。 私は伊藤との....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
のことである。島原の新富座で西郷隆盛の新作の芝居が打たれた。あれは多分|黙阿弥の脚色に成ったものであったろう。連日の大入であったそうである。この芝居へも母に連れ....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
本当の話なんか書くもんですか、みな嘘ですよと言うと、そりゃそうでしょうね、やはり脚色しないと小説にはならないでしょう、しかし、吉屋信子なんか男の経験があるんでし....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
そんな手落ちはあったが、その代り(といってはおかしいが)それに続く一節は、筆者の脚色力はさきの事実の見落しを補って余りあるほど逞しく、筆勢もにわかに鋭い。 ―....
」より 著者:織田作之助
なせるので、例えば彼の書いた新聞小説が映画化されると、文壇の常識を破って、自分で脚色をし、それが玄人はだしのシナリオだと騒がれたのに気を良くして、次々とオリジナ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
で、その博覧強記が決して俄仕込にあらざるを証して余りがある。 かつ『八犬伝』の脚色は頗る複雑して事件の経緯は入り組んでいる。加うるに人物がそれぞれの歴史や因縁....
怪談劇」より 著者:岡本綺堂
いるが、これはむしろ怪談否定劇である。 明治以後に出来た怪談劇では、円朝の話を脚色した「怪異談牡丹燈籠」が最も知られている。それから、同じ円朝物の「真景|累ヶ....
小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
が、何分にも材料が正確でないので、まずいろいろの伝説を取りあわせて、自分の勝手に脚色したのである。 松緑のも菊五郎のも、小坂部の正体を狐にしているのであるが、....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
乳貰、按摩の白浪、天狗の生酔、娼妓の貞節、楠公の奇計という六題を五幕の世話狂言に脚色したもので、その正本は――その頃は脚本とはいわない、無論に戯曲などとはいわな....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
。 ○五月、中村座の大切浄瑠璃に「音響曲馬鞭」を上演、そのころ渡来せる西洋曲馬を脚色したるものにて、菊五郎が伊太利人ジョアニに扮して好評。 ○八月二十七日、各劇....
自来也の話」より 著者:岡本綺堂
事実であろう。その上演は嘉永五年、河原崎座の七月興行で、原作の初編から十編までを脚色して、外題はやはり「児雷也豪傑|譚話」――主なる役割は児雷也(団十郎)、妖婦....