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「脛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

脛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「尾生の信」より 著者:芥川竜之介
いや、そう云う内にも水嵩《みずかさ》は益《ますます》高くなって、今ではとうとう両脛《りょうはぎ》さえも、川波の下に没してしまった。が、女は未だに来ない。 尾生....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
おの》を執るもの、戟《ほこ》を持つもの、皆それぞれ、得物《えもの》に身を固めて、脛布《はばき》藁沓《わろうず》の装いもかいがいしく、門の前に渡した石橋へ、むらむ....
「仙人」より 著者:芥川竜之介
曇りの空が、いつの間にか、霙《みぞれ》まじりの雨をふらせて、狭い往来を文字通り、脛《はぎ》を没する泥濘《でいねい》に満そうとしている、ある寒い日の午後の事であっ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
ゆか》に乱れた藁《わら》は、たちまち、一面の炎になった。牛飼いの若者はその火に毛脛《けずね》を焼かれながら、悲鳴を挙げて飛び起きると、無我夢中に高這《たかば》い....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
人間の脚をつけて下さい。ヘンリイ何《なん》とかの脚でもかまいません。少々くらい毛脛《けずね》でも人間の脚ならば我慢《がまん》しますから。」 年とった支那人は気....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
《よ》け避け、（滴《しずく》をためた弘法麦の中へうっかり足を踏み入れると、ふくら脛《はぎ》の痒《かゆ》くなるのに閉口したから。）そんなことを話して歩いて行った。....
「溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
ていると、膝《ひざ》の所で足がくの字に曲りそうになります。陸の方を向いていると向脛《むこうずね》にあたる水が痛い位でした。両足を揃《そろ》えて真直《まっすぐ》に....
「星座」より 著者:有島武郎
とは規則書に書いてないから勝手じゃないかと俺はいうた。足の裏はもとより丈夫だが、脛っぷし――というものがあるかないか、腕っぷしがある以上はありそうなものだ――だ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
する君の言葉も様子も私には忘れる事のできないものになった。その時はあぐらにした両脛を手でつぶれそうに堅く握って、胸に余る興奮を静かな太い声でおとなしく言い現わそ....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
のは、色の黒い、いが栗で、しるし半纏の上へ汚れくさった棒縞の大広袖を被った、から脛の毛だらけ、図体は大いが、身の緊った、腰のしゃんとした、鼻の隆い、目の光る……....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
。名代の女房の色っぽいのが、長火鉢の帳場奥から、寝乱れながら、艶々とした円髷で、脛も白やかに起きてよ、達手巻ばかり、引掛けた羽織の裏にも起居の膝にも、浅黄縮緬が....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
に、その綛の単衣を着て、紺の小倉の帯をぐるぐると巻きつけたが、じんじん端折りの空脛に、草履ばきで帽は冠らず。 昨日は折目も正しかったが、露にしおれて甲斐性が無....
「瓜の涙」より 著者:泉鏡花
な乳、肥った臀を、若い奴が、鞭を振って追廻す――爪立つ、走る、緋の、白の、股、向脛を、刎上げ、薙伏せ、挫ぐばかりに狩立てる。 「きゃッ。」 「わッ。」 と呼ぶ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
の汚点たるを、乱次無く打纏い、衣紋開きて帯も占めず、紅のくけ紐を胸高に結びなし、脛も顕わに取乱せり。露垂るばかりの黒髪は、ふさふさと肩に溢れて、柳の腰に纏いたり....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
賛同出来ぬ。「文事ある者は必ず武備がある」のは特に日本国民たるの義務である。親の脛をかじりつつ、同年輩の青年が既に職業戦線に活躍しある間、学問を為し得る青年は一....