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脱臼
「脱臼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
脱臼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カズイスチカ」より 著者:森鴎外
い学士の顔を見て云った。 「そうですね。診断は僕もお上さんに同意します。両側下顎
脱臼《りょうそくかがくだっきゅう》です。昨夜《ゆうべ》
脱臼したのなら、直ぐに整復....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、二つの拇指の痕が、まざまざと印されていたのである。しかも、その部分に当る頸椎に
脱臼が起っていて、疑いもなくレヴェズの死因は、その扼殺によるもので……、恐らくそ....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
いる。人間というものを、社会の歴史的時代の特色から引き離し、社会の階級的構成から
脱臼させて、古来今日に至るまでの共通な性質の粉末を寄せ集めれば、青年は大体理想主....
「幽霊と推進機」より 著者:夢野久作
を、寝床の手摺に結び付けたまま、床の方へ横筋違いにブラ下っていたが、左手の関節が
脱臼するか折れるかしたらしく、ブランブランになって揺れていた。それから今一人は、....
「舞踏病」より 著者:豊島与志雄
と朴訥な作男は答えます。 そんな工合で、僕がまあ代りに行くことになって、顎骨の
脱臼をはめこむ仕方をいろいろ教わって、作男に案内されて出かけました。 ところが....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
法水が辛っと出たような声で、「軟骨が滅茶滅茶になっているばかりじゃない、頸椎骨に
脱臼まで起っているぜ。どうして、吾々には想像も付かぬような、恐ろしい力じゃないか....
「墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
、思ったほどひどいものではなかった。どちらにも骨折はなく、男たちに強打された時に
脱臼しただけだった。ただ後頭部の裂傷だけは、相当ひどくて、手術後の化膿を気づかわ....
「無月物語」より 著者:久生十蘭
た。夜の明けるまで二人の傍にいて」 僕は知らぬ存ぜぬといっていたが、腕の関節が
脱臼しかけたので、しどろもどろに叫びだした。 「なるほど、私はそういう不都合な時....