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腕力
「腕力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腕力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
に抱え上げて、彼にも劣らず楽々と肩よりも高くかざして見せた。
それはこの二人の
腕力が、ほかの力自慢の連中よりも数段上にあると云う事を雄弁に語っている証拠であっ....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
て見ると、疑わしい事ばかりでしたから、癇癖《かんぺき》の強い日錚和尚は、ほとんど
腕力を振わないばかりに、さんざん毒舌を加えた揚句《あげく》、即座に追い払ってしま....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
え上げた。君はすくすくと大木のようにたくましくなった。 「岩内にも漁夫は多いども
腕力にかけておらにかなうものは一人だっていねえ」 君はあたりまえの事を言って聞....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ときには恐らく政党は演壇に立って言論戦なんかやりません。言論では勝負が遅い。必ず
腕力を用いることになります。しかし警察はピストルを持っている。兵隊さんは機関銃を....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
ぞ住いける。 肩幅広く、胸張りて、頬に肥肉つき、顔|丸く、色の黒き少年なりき。
腕力もあり、年紀も長けたり、門閥も貴ければ、近隣の少年等みな国麿に従いぬ。 厚....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
咲を、帯で結んだ、浴衣の地の薄お納戸。 すらりと草に、姿横に、露を敷いて、雪の
腕力なげに、ぐたりと投げた二の腕に、枕すともなく艶かな鬢を支えた、前髪を透く、清....
「端午節」より 著者:井上紅梅
道を求めた。 「何か他の方法といっても、乃公は『筆の上では筆耕生にもなれないし、
腕力では消防夫にもなれない』、別にどうしようもない」 「あなたは上海の本屋に文章....
「暗号数字」より 著者:海野十三
それからいよいよ帆村の活動が始まったのである。全くの一本立だった。自分の頭脳と
腕力とが、只一つの資本だった。 ※x=□□□□□□=74□×? さあこれをどう....
「三人の師」より 著者:上村松園
とも極度にいやがられた。 たとえば月を描く場合でも太い逞しい筆をたばねて一種の
腕力を以て一気にさっとかかれたものである。 当時京都画壇には今尾景年先生、岸竹....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
なく、道化たような、高慢なような風采をしていた。ヘラクレスのような体格と物すごい
腕力とのおかげで、彼はブロム・ボーンズ(骨っぱりのブロム)というあだ名で呼ばれ、....
「瘤」より 著者:犬田卯
は自分達を喰うところの悪鬼的な存在として憎悪・排撃するかと思うと、一方においては
腕力的防護者として、彼にたよる気持――それはどう解釈したらいいのであろうか。田辺....
「橋の上」より 著者:犬田卯
属せず、一人、仲間はずれの位置に立っている彼だった。 というのは、さぶちゃんの
腕力が怖いばかりに、誰も彼もさぶちゃんの好きそうなもの――メダルだとか、小形の活....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
ら出張したのか、見ると騒動、コヤコヤと叱り留めて、所得税を納める者まで入交って、
腕力沙汰は、おい、何事じゃい。 双方聞合せて、仔細が分ると、仕手方の先見|明な....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
んか。女の方は産まないたってそうは行かねえ。身贔屓をするんじゃあないけれど、第一
腕力に掛けたって女は弱い、従わせられる、皆亭主の不心得だ。 悪くそんな奴が蔓る....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
ります。たとえば、辰年に生まれたるものは剛邁の気性を有し、寅年に生まれたるものは
腕力を有し、子年に生まれたるものは臆病なりというごとき類は、世間にてよくいうこと....