腕達者[語句情報] » 腕達者

「腕達者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

腕達者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、道場通いのころからのご朋輩を五人ほど存じてでござります」 「そのなかに左ききの腕達者の者はござらぬか」 「ござります、ござります、波沼様と申しまして、要介様《....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「実は今、二幕ばかり覗いて来たのだが、宮芝居でも馬鹿にゃあ出来ねえ。みんな相当に腕達者だ」 土地の芝居を褒められて、亭主も悪い心持はしないらしく、にこにこしな....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
木座は今日の本郷座である。十八年の五月から大阪の鳥熊という男が、大阪から中通りの腕達者な俳優一座を連れて来て、値安興行をはじめた。土間は全部開放して大入り場とし....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
相違厶りませぬ。親の魂魄の手引きうけて、仇討に来は来ましたが、赤堀先生は名うての腕達者、到底尋常の手段では討てまいと、習い覚えた按摩の術で先ず右腕の急所を揉み殺....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
くのを、にやりと笑った袋探偵は、 「これでお分りでござろうが、手前の方にも模写の腕達者が控えて居りましてね、風景画の上に、ルウベンスの名画を一夜で描きあげる画家....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
り、鉄枷《てつかせ》を切り、外に綱を下げ、身を隠し、様子を変えるなんか、よほどの腕達者でなけりゃできねえ。あの老耄《おいぼれ》にできるもんか、何にも知らねえから....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の荷が一ツおりました。一安心です。花聟は二十五、キク子と同い年ですが、父まさりの腕達者で、若年ながらとても評判のよい若先生なのですよ」 未亡人はよほど嬉しいら....
暗号数字」より 著者:海野十三
まま行ってしまった。こっちで呼ぶまで決して来ない、いいつけであった。 「解読係も腕達者を揃えてありますが、六桁の暗号数字から、鍵の数字を見つけるのになかなか骨が....
落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
るから、これ以上腕ダメシの必要はない。さッそくお城へ連れ帰って、殿様に披露する。腕達者の若侍を十名一時にかからせてみると、ヒカリモノの気配から六七寸だけ背中を離....
縁談」より 著者:佐藤垢石
は翌日も滞在して、また海へ鯛釣りに行った。船頭は、いつもの仲造といった三十前後の腕達者である。沖へ出て、陸の方を望むと、房総半島の山々を包む緑の林が色濃く昼の太....
人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
心したところはなかつたが、とにかく十何巻かの長尺物を退屈させずに見せたのは相当の腕達者だという印象を受けた。それからのちも山中の作品はなるべく見るように心がけて....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
も団十郎らしいような役ばかりを勤めていたのである。その相手方には中村|梅雀という腕達者がいた。梅雀も後に歌舞伎座で名題に昇進して、中村|翫右衛門となった。 な....
三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
木座は今日の本郷座である。十八年の五月から大阪の鳥熊という男が、大阪から中通りの腕達者な俳優一座を連れて来て、値安興行をはじめた。土間は全部開放して大入場として....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
物に案内した時、ダン君に示すための当日の能の筋書を前夜の中に露訳したというほどの腕達者だから、露文で書いて邦訳したというのも強ち英雄人を欺くの放言だとは思われな....
挿話」より 著者:徳田秋声
て、前にも二三度来たことのある奥座敷で、酒を呑んでいた。常磐津のうまい若い子や、腕達者な年増芸者などが、そこに現われた。表二階にも誰か一組客があって、芸者たちの....