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腫瘍
「腫瘍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腫瘍の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カズイスチカ」より 著者:森鴎外
ral《クロラアル》 を飲んで平気でいて、とうとう全快してしまった。 生理的|
腫瘍《しゅよう》。秋の末で、南向きの広間の前の庭に、木葉が掃いても掃いても溜《た....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ることのできない力を感じるのでございます。どんな傷口も、どんな膿《うみ》だらけの
腫瘍《しゅよう》も、わたくしを脅かすことはできないでしょう。わたくしは自分の手で....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
|加答児。ゑ津。明治十三年十一月二十日生。死亡大正十四年四月二十二日。病名肝臓|
腫瘍。大一郎。明治三十四年八月八日生。死亡大正十四年二月九日。病名慢性気管支加答....
「環礁」より 著者:中島敦
児で、今年|八歳《やっつ》になる。痩《や》せた・目の大きい・腹ばかり出た・糜爛性
腫瘍《フランペシヤ》だらけの児である。何か御馳走が出来たか、と聞けば、兄が先刻カ....
「安死術」より 著者:小酒井不木
よります。急性肺炎などの場合にはカンフルが奇蹟的に奏効することがありますが、悪性
腫瘍にはその種の奇蹟は起りません。しかも悪性
腫瘍に限って、苦痛は甚烈なのでありま....
「猫と村正」より 著者:小酒井不木
て答えました。 「そうです」 「あれはグリオームという病気で、網膜に出来る悪性の
腫瘍なのです。子供に多いのですが、大人にもたまにあります、猫の眼のように光る時分....
「肉腫」より 著者:小酒井不木
つけようが無い」 私は、肌脱ぎにさせた男の右の肩に出来た、小児の頭ほどの悪性|
腫瘍をながめて言った。 「それはもう覚悟の上です」と、床几に腰かけた男は、細い、....
「日を愛しむ」より 著者:外村繁
、癌に関する限り、全治ということを考えてはならないのかも知れない。先年、私も上顎
腫瘍にかかり、入院して、放射線の治療を受けた。以来、既に二年以上になる。しかし未....
「澪標」より 著者:外村繁
羽田医院を出ると、妻は私にそう言った。 五十六になった。その十一月、私は「上顎
腫瘍」という病気で、東京医科歯科大学の病院に入院、放射線の深部治療を受ける。癌の....
「落日の光景」より 著者:外村繁
のか。 一昨昨年、私はある病院に入院し、放射線の深部治療を受けた。病名は「上顎
腫瘍」である。妻の病名が「乳腺
腫瘍」であるところからすれば、上顎の癌というべきか....