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腰
「腰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
腰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
向うに見えているのは前の池の一部らしい。少年はそこへ歩み寄り、がっかりしたように
腰をかける。それから涙を拭《ぬぐ》いはじめる。すると前の背むしが一人やはりベンチ....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ふえ》が上手でしたから、山へ木を伐《き》りに行く時でも、仕事の合い間合い間には、
腰にさしている笛を出して、独りでその音《ね》を楽しんでいました。するとまた不思議....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
も女の前へ来ると、きっと嬉しそうに御時宜《おじぎ》をしている。それがまたこう及び
腰に、白い木馬に跨《またが》ったまま、ネクタイだけ前へぶらさげてね。――」
「嘘....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
来るのと同じことである。半三郎は逃げようとした。しかし両脚のない悲しさには容易に
腰を上げることも出来ない。そのうちに下役は彼の側《そば》へ来ると、白靴や靴下《く....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
「だってせっかく来たんじゃないか?」
Mは膝ほどある水の中に幾分《いくぶん》か
腰をかがめたなり、日に焼けた笑顔《わらいがお》をふり向けて見せた。
「君もはいれ....
「運」より 著者:芥川竜之介
、円《まる》くなって、坐って居ります。――これが目くされの、皺《しわ》だらけの、
腰のまがった、背の低い、六十ばかりの尼法師《あまほうし》でございました。しかも娘....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
理を平げさすと、二人とも中々《なかなか》健啖《けんたん》だった。
この店は卓も
腰掛けも、ニスを塗らない白木《しらき》だった。おまけに店を囲う物は、江戸伝来の葭....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
していたら、私もおそらく自殺なんかしないで済んだろう。 私は三十年このかた毎日
腰をかけて来た肱掛椅子に
腰を下ろした時に、ふと自分の周りにあるものの上に眼を投げ....
「初雪」より 著者:秋田滋
ただけなのに、もう疲れてしまったらしい、喘ぐような息遣いをしながら、そのベンチに
腰を下ろした。蒼ざめた顔はこの世のひとの顔とも思われない。そして頻りに咳をした。....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
ず。やがて九時にもならんとする頃一鞭あてて走り出せしが、そのガタガタさその危なさ
腰を馬車台に打ちて宙に跳ね上りあたかも人間を鞠にして弄ぶが如し。目は眩み腹は揉め....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
があり、壁には図面などが掛かるようになっている。机の前には半円形になった聴講者の
腰掛がならべてあり、一列毎に段々と高くなり、その上には大向うの桟敷に相当する席も....
「寡婦」より 著者:秋田滋
たり来たりして歩いているのです。私はよく部屋の窓から、この感傷的な少年が、両手を
腰のうしろに※して、首をうなだれて、淋しそうな足どりで歩いている姿を見かけました....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、讃美歌をうたうことだった。スリーピー・ホローの善良なひとびとは、夕方家の戸口に
腰かけながら、恐怖に満たされて、彼の鼻声の歌をきいたことがしばしばあった。その歌....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
せながら夜が明けるまで馳け※った。――女房はまた女房で、戸口の石のうえにべッたり
腰をついたまま、朝になるまで、おいおい泣いていた。 子供はとうとう見つからなか....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
うしても受取らないので、その内の二枚を多助にくれて、後の三枚を元の胴巻へ入れて、
腰に巻きつけてしまいました。多助も後二枚だけ余計にもらったので、まんざら悪い気持....