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「膩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

膩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
かのように」より 著者:森鴎外
いやし》くも筆を著《つ》けたくないと云って、古代|印度《インド》史の中から、「迦色迦王《かにしかおう》と仏典結集《ぶってんけつじゅう》」と云う題を選んだ。これ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
れより六十八年前に死んだ唐の段成式著わす)三に、歴城県光政寺の磬石《けいせき》、光《つや》滴《したた》るがごとく、扣《たた》けば声百里に及ぶ、北斉の時、都内に....
魚玄機」より 著者:森鴎外
ある。緑翹は額の低い、頤の短い※子に似た顔で、手足は粗大である。領や肘はいつも垢に汚れている。玄機に緑翹を忌む心のなかったのは無理もない。 そのうち三人の関....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
機会に立ったのである。先方の出す手が棘々満面《とげとげだらけ》の手だろうが粘滑油《ぬらぬらあぶら》の手だろうが鱗《うろこ》の生えた手だろうが蹼《みずかき》の有....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
したは、慾念の逞い故でござりまして。……たかだかは人間同士、夥間うちで、白い柔な身を、炎の燃立つ絹に包んで蒸しながら売り渡すのが、峠の関所かと心得ます。 公子....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
木魚を置いたわきに、三宝が据って、上に、ここがもし閻魔堂だと、女人を解いた生血と肉に紛うであろう、生々と、滑かな、紅白の巻いた絹。 「ああ、誓願のその一、求児....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
的にもひどく感心するのである。小楢の若葉の日光に透きとおるような柔かさと、女の膚の健康な血をとおしている具合とを合体せしめる感覚にも感心せしめられるし、「誰が....
道成寺(一幕劇)」より 著者:郡虎彦
お前たちは本門の傍で見張りをしているのだ、また眠りこけてなんぞいると、総身の膚が焼き剥がれて生きながら骸骨ばかりになってしまうのだぞ。早く行け、何をぐずぐず....
鹿狩り」より 著者:国木田独歩
くたぶれてか、大きな体躯を僕のそばに横たえてぐうぐう眠ってしまった。炉の火がそのぎった顔を赤く照らしている。 戸外がだんだんあかるくなって来た。人々はそわそ....
書記官」より 著者:川上眉山
緲として空はさらに悠なり。倒れたる木に腰打ち掛けて光代はしばらく休らいぬ。風は粉を撲ってなまめかしき香を辰弥に送れり。 参りましょう。親父ももう帰って来る時....
岡ふぐ談」より 著者:佐藤垢石
泡を去るために、味噌を落としたけれど、少しくさみがある。本朝食鑑には、その味|甘なりとあるが、期待したほどでもなかった。 次に、鍋に入れ水からゆでて、くさみ....
姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
、こまやかな脂肪が皮肉の間に乗って、川魚特有の薄淡の風味のうちに、舌端に熔ける甘を添えるのだ。 奥上州の、空に聳える雪の武尊山の谷間から流れでる発知川と、川....
雪柳」より 著者:泉鏡花
真中に例の卓子台。で欄間に三枚つづきの錦画が額にして掛けてある。優婉、娜麗、白、皓体、乳も胸も、滑かに濡々として、まつわる緋縮緬、流れる水浅黄、誰も知った―....
五重塔」より 著者:幸田露伴
い物捨てて両手で圧える女の、齢は二十五六、眼鼻立ちも醜からねど美味きもの食わぬに気少く肌理荒れたる態あわれにて、襤褸衣服にそそけ髪ますます悲しき風情なるが、つ....
澪標」より 著者:外村繁
描いている。殊に二つの乳房は形よく均斉美を保って隆起している。美しい、と思う。白《はくじ》を盛る――そんな言葉も浮かぶ。初心な私には、世にも貴重なものに思われ....