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「臆病者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

臆病者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
※を見つけることに少しも満足を感じないことである。 外見 由来最大の臆病者《おくびょうもの》ほど最大の勇者に見えるものはない。 人間的な ....
青年と死」より 著者:芥川竜之介
はない。もっと此方《こっち》へ来るがいい。 A 己は待っている。己は怖がるような臆病者ではない。 男 お前は己の顔をみたがっていたな。もう夜もあけるだろう。よく....
一房の葡萄」より 著者:有島武郎
僕はかわいい顔はしていたかも知れないが体《からだ》も心も弱い子でした。その上|臆病者《おくびょうもの》で、言いたいことも言わずにすますような質《たち》でした。....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ある。しかしその前におまえの眼をわしに覗かせてくれ。おそらくお前の眼を怖れるのは臆病者ばかりで、勇者の胸には却って争闘と勝利に対する渇仰を呼び起こさせるであろう....
弓町より」より 著者:石川啄木
る理性の判断から回避している卑怯者、劣敗者の心を筆にし口にしてわずかに慰めている臆病者、暇ある時に玩具《おもちゃ》を弄《もてあそ》ぶような心をもって詩を書きかつ....
高野聖」より 著者:泉鏡花
もとよりない、今申したようではずっともう悟《さと》ったようじゃが、いやなかなかの臆病者《おくびょうもの》、川の水を飲むのさえ気が怯《ひ》けたほど生命《いのち》が....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
、お客様ももう御寝なりまし、お鉄や、それ。」 と急遽して、実は逃構も少々、この臆病者は、病人の名を聞いてさえ、悚然とする様子で、 お鉄(此奴あ念を入れて名告....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
臆病者というのは、勇気の無い奴に限るものと思っておったのは誤りであった。人間は無....
怪塔王」より 著者:海野十三
をそっと隙見しているような気がします。 (なぜこう気味がわるいのだろう。僕は急に臆病者になったのかしらん?) 帆村は、岩の根に腰うちかけ、あたりをぐるぐる見ま....
火星兵団」より 著者:海野十三
つくような少年ではないし、また千二少年が、枯尾花を幽霊と見ちがえるような、そんな臆病者でもないと信じていたのである。 火星のボートは、一たん天狗岩の上に下りた....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
ませんか」 老人は首をぶるぶる慄わせていった。 「怪しい人物、ははあ本当かな。臆病者には、蚯蚓が蛇に見える」 「六条さん、そんなことをいっているのを幹部に聞か....
地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
いる幽霊は、たとえ一人でも、どうも虫がすきませんであります」 「お前は、あきれた臆病者だ。そんな弱虫とは知らず、おれはこれまで、お前にずいぶん眼をかけてやった。....
自叙伝」より 著者:大杉栄
たは馬鹿ね。」 と、そんな時にもよく、僕は彼女に笑われた。僕はきっと心は非常に臆病者なのだ。それとも、僕の心の中には、無知な野蛮人の恐怖が、まだ多分に残ってい....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ら者は暗い板塀や土蔵の白壁のかげにかくれて、蚊に食われながらその鬼火を燃やして、臆病者の通りかかるのを待っているのであった。 学校の暑中休暇中の仕事は、勉強す....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
かと思います」 「いや、わたしは非常の興味を持っているのです」と、私は言った。「臆病者はともかくも、わたしの神経はいかなる危険にも馴れています。化け物屋敷でも驚....