»
臑
「臑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
臑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
神」が在る。ところが女は、かえってその不自然な女装の姿に憧《あこが》れて、その毛
臑《けずね》の女性の真似をしている。滑稽の極である。もともと女であるのに、その姿....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
脊負《おんぶ》のくせに、割前《わりめえ》が出ねえと思って戯《ふざ》けアがると向う
臑《ずね》ぶっ挫《くだ》かれねえ用心しやアがれ」 熊「ヘン嫉《そね》め、おたん....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
離れる事は出来ないが、村中《むらじゅう》で憎まれてるから土手に待伏でもして居て向
臑《むこうずね》でも引払《ひっぱら》われやアしねえかと心配でのう」
賤「私も一....
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
正勝に打ってかかっていった。正勝はぱっと身を翻して、鞭をぴしりっと敬二郎の向こう
臑《ずね》に打ち込んだ。瞬間、敬二郎の投げつけた腰掛けが正勝の肩に当たって落ちた....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
鴨が波の上を飛んできてどこかへ巣を作ろうとして場所を捜す。イルマタールが水中から
臑を出すと鴨がその上に金の卵を六つ生み、七番目には鉄の卵を生む。それから鴨は二日....
「修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
わが運命も遅かれ速かれ、おなじ路をたどろうも知れぬぞ。 (月かくれて暗し。籠手、
臑当、腹巻したる軍兵二人、上下よりうかがい出でて、芒むらに潜む。虫の声にわかにや....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
守が先鋒となり京町奉行の組与力同心を引き連れていた。人数も、わずかに数人で、籠手
臑当して、手槍を持ち、小銃を持っているものは、わずかに数人で、大砲は一門もなかっ....
「浮動する地価」より 著者:黒島伝治
八ツの頃である。そこで兄は、さきの妻のトシエと、笹の刈株で足に踏抜きをこしらえ、
臑をすりむきなどして、ざれついたり、甘い喧嘩をしたり、蕨をつむ競争をしたりしてい....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
掛の客というも有るが、これが真個《ほんと》の押掛けで、もとより大鎧|罩手《こて》
臑当《すねあて》の出で立ちの、射向けの袖《そで》に風を切って、長やかなる陣刀の鐺....
「雪の宿り」より 著者:神西清
と申したら、悪鬼羅刹とはこのことでございましょうか、裸身の上に申訳ばかりの胴丸、
臑当を着けた者は半数もありますことか、その余の者は思い思いの半裸のすがた、抜身の....
「初雪」より 著者:秋田滋
はいられまい。そうだ、見ているがいい、いまに思い知らしてやるから――。 彼女は
臑も足も露わのまま起ちあがった。そして、自分のこうした思い付きが我ながら子供ッぽ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
アに頑丈なものでござりやす」 という所へ出て来たのは、丈は五尺七八寸もあって、
臑に毛の生えて居る、熊をみたような男がのそりと立って、 案内「へい御案内しやしょ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
大家文を読み論語をさえ講義し天下を経綸せんとする者が、オメオメと猿が手を持つ蟻が
臑を持つの風船に乗って旅しつつ廻るのと、児戯に類する事を学ばんや。東京に出でばか....
「おせん」より 著者:邦枝完二
の草ずれよりも低かった。 「まだかの」 「まだでげすよ」 「じれッてえのう、向う
臑を蚊が食いやす」 「御辛抱、御辛抱。――」 谷中の感応寺を北へ離れて二|丁あ....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
が食えるか、鈍痴め肴で酒が飲めるか、小兼春吉お房蝶子四の五の云わせず掴んで来い、
臑の達者な若い衆頼も、我家へ行て清、仙、鉄、政、誰でも彼でもすぐに遊びによこすよ....