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臣子
「臣子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
臣子の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
るがえ》した。その名家に、万一汚辱を蒙らせるような事があったならば、どうしよう。
臣子の分として、九原《きゅうげん》の下《もと》、板倉家|累代《るいだい》の父祖に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
門の国学者が中世の否定から出発して、だんだん帝を求め奉るようになって行ったのは、
臣子の情として強い綜合の結果であったが…… 年も文久二年と改まるころには、半蔵....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
よって幕府の嫌疑をこうむったことに及び、源烈公が積年の本懐も滅びるようであっては
臣子の情として遺憾に堪えないことを述べ、亡き宍戸侯のために冤をそそぐという意味か....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
もそも諸君は足利尊氏、平清盛、源頼朝をも英雄となすであろう。かれらは国賊である、
臣子の分をみだすものは他に百千の功ありとも英雄と称することはできない、古来英雄と....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
□□天皇御世乙巳年六月十一日、近江天皇、林太郎□□ヲ殺シ、明日ヲ以テ其ノ父豊浦大
臣子孫等皆之ヲ滅ス」 アッサリしたものです。近江天皇は天智天皇のこと。□□□及....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
たるものなり。 アジヤ諸国においては、国君のことを民の父母と言い、人民のことを
臣子または赤子《せきし》と言い、政府の仕事を牧民の職と唱えて、支那には地方官のこ....
「福沢諭吉」より 著者:高山毅
むか。目があればみえるはずだ。とのさまのお名まえを足でふむとは、なんたることか。
臣子の道(けらいや、子のまもるべきこと)をわきまえない、ふこころえものだぞ、おま....
「三国志」より 著者:吉川英治
て、 「策文っ――」 と高らかに読み始めた。 孝霊皇帝 眉寿ノ祚ヲ究メズ 早ク
臣子ヲ棄給ウ 皇帝|承ケツイデ 海内側望ス 而シテ天資|軽佻 威儀ツツシマズシテ....
「三国志」より 著者:吉川英治
なんたる非道、無礼。つねにお怺え深い献帝も、身をふるわせて震怒せられた。 「汝ら
臣子の分として、何をいうか。朕、位に即いてより三十余年、兢々業々、そのあいだかり....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
をただした。 いまこそ、うそをいってはならないと思う。――恐懼しているばかりが
臣子の道ではない。お気に入っても入らなくても、虚勢や粉飾に事実を曲げて、聖断を晦....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
持つ伝統と、後醍醐という不世出なきみの精神力とをめぐッて、顕家のごとき純で強烈な
臣子が、なおまだ、少なくないなども、大いに覚ったようであった。 それにもよるか....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
「ああ。……正に」 官兵衛ははたと膝を打って、友の言に思わず感涙をながした。
臣子の分というものを、このときほど痛切に教えられたことはない気がした。 重治は....