»
自ら
「自ら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自らの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父」より 著者:芥川竜之介
僕」と云う代りに、「己《おれ》」と云うのを得意にする年輩《ねんぱい》である。その
自ら「己《おれ》」と称する連中の口から、旅行の予想、生徒同志の品隲《ひんしつ》、....
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
同時にまた肉身の父を恥じる彼自身の心の卑しさを恥じた。国木田独歩を模倣した彼の「
自ら欺かざるの記」はその黄ばんだ罫紙《けいし》の一枚にこう言う一節を残している。....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
、私はこのごろ八犬伝と討死《うちじに》の覚悟をしました。」
こう言って、馬琴は
自ら恥ずるもののように、苦笑した。
「たかが戯作《げさく》だと思っても、そうはい....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
げんじごく》に堕ちようず衆生《しゅじょう》を救うてとらさんため、老衲《ろうのう》
自らその方と法験《ほうげん》を較べに罷《まか》り出《いで》た。たといその方の幻術....
「河童」より 著者:芥川竜之介
聞にはしないものです。哲学者のマッグも言っているでしょう。『汝《なんじ》の悪は汝
自ら言え。悪はおのずから消滅すべし。』……しかもわたしは利益のほかにも愛国心に燃....
「沼地」より 著者:芥川竜之介
画をさし示した。流行の茶の背広を着た、恰幅《かっぷく》の好《い》い、消息通を以て
自ら任じている、――新聞の美術記者である。私はこの記者から前にも一二度不快な印象....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
《なんばんじ》に住せし時、悪魔「るしへる」を目《ま》のあたりに見し事ありしが、彼
自らその然らざる理《ことわり》を述べ、人間の「じゃぼ」を知らざる事、夥《おびただ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
若《も》しほんとうとすれば、驚くべきことに違いない。元来日本人は音楽と言うものを
自ら教えることも知らないのであるから。」(第二巻第二十九章)
天才
....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
》通り、立ち退き先の所書きは、座敷の壁に貼《は》ってある。槍《やり》も、林右衛門
自ら、小腋《こわき》にして、先に立った。武具を担《にな》ったり、足弱を扶《たす》....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
うな気に」なったのであろう。あげた手が自《おのずか》ら垂れ、心頭にあった憎しみが
自ら消えると、彼は、子供を抱いたまま、思わず往来に跪《ひざまず》いて、爪を剥《は....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
り。余は父よりは伯父に愛せられて、幼きより手習学問のこと、皆な伯父の世話なりし。
自ら言うは異な事なれど、予は物覚えよく、一を聞て二三は知るほどなりしゆえ、伯父は....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た人であることが必要であると同時に多少文才のあることを要する。悲しいかな、著者は
自ら顧みて、決してこの二つの条件を備えておるとは思わない。ただ最初の試みをするの....
「寡婦」より 著者:秋田滋
髪は、そのなかの最後の男のものなのです。その男は、十三の年に、私のことがもとで、
自ら命をたって果てたのです。変なことだとお考えになるでしょうね。 まったく、一....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
られないのである。禽獣は、絶えず、毎日、生活の各瞬間に殺しているのだ。――人間は
自らを養うために、絶えず何かを殺しているのだが、また、快楽のためにも殺す必要があ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
空文化することになる。とくにこの改定によってアメリカの核兵器持ちこみを許し日本が
自ら核武装への道を歩むことは明らかであり、その結果中日関係は決定的事態におちいり....