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自叙伝
「自叙伝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自叙伝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の盗賊」より 著者:太宰治
く場合でさえ、作者は、たいてい自身を「いい子」にして書いて在る。「いい子」でない
自叙伝的小説の主人公があったろうか。芥川龍之介も、そのような述懐を、何かの折に書....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
自叙伝(一) 一 赤旗事件でやられて、東京監獄から千葉監獄へ連れて行かれ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
うして世に出るようになったかという歴史を少しばかり書く。 わたしはここで自分の
自叙伝を書こうとするのではない。しかし自分の関係したことを主題にして何か語ろうと....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
傑作を書くだろう。とにかく、ただものでないんだから。 さっきから僕は、斎藤氏の
自叙伝「芝居街道五十年」を机の上にひろげているのだが、一ペエジもすすまない。いろ....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
ければいけないようだ。すべての遊戯にインポテンスになった私には、全く生気を欠いた
自叙伝をぼそぼそ書いて行くよりほかに、路がないであろう。旅人よ、この路を避けて通....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
名のつく文芸運動をやって見ようかと思った。そしてその手始めに、自分の幼少年時代の
自叙伝的小説を書いて見ようかと思った。軍人の家に生れて、軍人の周囲に育って、そし....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
いて、押廻わして、しかも新しく切立っているので、はじめから、たとえば毛利一樹氏、
自叙伝中の妻恋坂下の物見に似たように思われてならなかったのである。 「――これは....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
君はちっとも書かないようだね。『点鬼簿』と云うのは読んだけれども。……あれは君の
自叙伝かい?」 「うん、僕の
自叙伝だ」 「あれはちょっと病的だったぜ。この頃体は....
「青春論」より 著者:坂口安吾
自分の一生をふりかえり、あんまり下らない生涯だから子々孫々のいましめの為に自分の
自叙伝を書く気になって『夢酔独言』という珍重すべき一書を遺した。 遊蕩三昧に一....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
れは愉快だ。」と言って、しばしば哄笑した。私は淋しかった。他の一人は「これは君の
自叙伝なのか。」と、根掘り葉掘り、詮議しはじめた。私は苦笑するよりほかなかった。....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
うのは今やようやく生の自覚が目ざめたので、私の真面目な一人前の生活求道者としての
自叙伝はこれから初まると言っていいのだからだ。 それではなつかしい三次時代はこ....
「田舎医師の子」より 著者:相馬泰三
うかを明らかに思い起してみよう……そうだ。俺は今のこの静かな境遇を利用して自分の
自叙伝を書いてみよう。あるいはその中に、自分の前途の暗示が見られないとも限らない....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ままな願いが自分を不幸にすることも多いと思います。 私は先日、ヘレン・ケラーの
自叙伝を読みました。盲目で聾で唖である彼女は、どんなにこの世の幸福から封じられね....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
として、一面にはとかくに自己を語るような傾きにもなりがちであるが、わたしは決して
自叙伝を書くつもりで筆を執っているのではない。それもあらかじめお含みおきを願いた....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
えてなし。 ってなわけさ。がりがり書かれる紙こそ、いい面の皮だよ。いっそのこと、
自叙伝でも書いたほうが、よっぽどましだろうにね。こいつはまったく、すばらしい題材....