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自営
「自営〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自営の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「倫敦消息」より 著者:夏目漱石
で、ここの神《かみ》さんと妹が経験もなく財産もなく将来の目的もしかと立たないのに
自営の道を講ずるためにこの上品のような下等のような妙な商買《しょうばい》を始めた....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
力を消耗するために、日に生き月に生きつつあるとまで言いたくなる。 かく単に自活
自営の立場に立って見渡した世の中はことごとく敵である。自然は公平で冷酷な敵である....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
立ちて、しかして国民的政治は全きを得。自治の能なきものは人に治められざるを得ず、
自営の力なきものは他に制せられざるを得ず、自由は智識の進歩して固有の能力を用ゆる....
「爛」より 著者:徳田秋声
京にいて、また学校へ入ることになるか、それも許されなければ、どこかへ体を売って、
自営の道を講ずるつもりだという、自分自身の決心だけは雑談のうちにほのめかして行っ....
「女子の独立自営」より 著者:与謝野晶子
あらゆる階級の婦人に、現に意に満ちた結婚を求めて得られない所から、他の職能で独立
自営を計り、併せて父母兄弟を養って行こうとしている人たちの多いのは、私の同情に堪....
「婦人も参政権を要求す」より 著者:与謝野晶子
己の生存を主張する理由が薄弱になります。この創造能力を用いて、自存、自労、自活、
自営の生活を建設してこそ初めて堅実な積極的の文化生活者と称することが出来ると思い....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
溌に至らんと欲するなり、甞て札幌に於ては又一が出兵するを以て、其不在中は全く独立
自営を主とし、官馬を返納して一家計を細く立て、其及ぶ限を取らんと决したるも、ココ....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
愛もなき男と結婚するものの多からんに、如何《いか》でこれら不幸の婦人をして、独立
自営の道を得せしめてんとは、この時よりぞ妾が胸に深くも刻《きざ》み付けられたる願....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
支出するということは要らなかった。どうやら一個のパン屋として、苦しいなりにも独立
自営の目途がついたのであった。 私の母校東京専門学校の大学昇格資金に、金壱百円....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
て闘っている。その内に百貨店の方では製造方法などスッカリのみこんで、いつの間にか
自営工場を作ってしまった。そうなると今まで品物を入れていた甲も乙も立ち行かなくな....
「ねじくり博士」より 著者:幸田露伴
、極りきッた論サ。死は休なりとか、死は静なりとか、死は動力の不存在なりとか、死は
自営的機能の力が滅して他の勢力のみ働らく場合なりとか、色々の理屈をつける奴もある....
「生きている戦死者」より 著者:牧逸馬
る。これは一つの新聞に十日も続いて掲載されたもので―― 四十歳の淋しき独身者。
自営の商人にて年収約三千磅。 結婚の意思ある優雅なる女性と文通したし。左記へ御照....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
《た》きようも知らんとか、味噌を摺る事も出来ないとかおっしゃるけれども人間として
自営の道を知らんのはあんまり自慢になりますまい。戦争に行って籠城《ろうじょう》し....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
ある。貸地地主の一番大なる弱味は、将来土地の返還取戻しがあっても、どうしてこれを
自営するかの見込が、絶対に立ちにくいことである。それは主としてこの労力の一時性の....