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「自宅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自宅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
部の属していた新聞社の社長と親しい交際のあった関係から、ある日その社の従軍記者を自宅に招いて慰労の会食を催した。その席で、小柄《こがら》で白皙《はくせき》で、詩....
生きている腸」より 著者:海野十三
。 彼は、学校に出かけることは殆どなく、たいがい例の喧騒の真只中にある風変りな自宅でしめやかに暮していた。 いまだかつて彼の家をのぞいた者は、まず三人となか....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
子供が一生懸命土をかけて活動しているのを見て、これでは避難もしていられぬと、すぐ自宅へ引返したという話であった。 押入に残っていた蒲団を出して、一同仮寝につく....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
って、待てよ、あるいはこりゃ託って来たのかも知れぬと、悚然としましたが、何しろ、自宅へ背負い込んでは妙ならずと、直ぐに歩を転じて、本郷元町へ参りました。 ここ....
暗号数字」より 著者:海野十三
きたぞ。相手は例の秘密団体の奴ばらなんだ!」 帆村の顔は、次第に紅潮してきた。自宅にかえった帆村は、早速各所に連絡をとって情報を集めた。そして遺憾ながら彼が欺....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
くして大体出来たので、ルムフォード伯は一八〇三年にパリ。この後、ルムフォード伯は自宅に引っ込み勝ちで、ことにラグランヂュの歿後は、二、三の友人(ことにキュービエ....
三枚続」より 著者:泉鏡花
一年志願兵に出て軍隊附になった、その経験のある上に、第二病院の外科の医員で、且つ自宅でも診察に応じている。 口寡で、深切で、さらりと物に拘らず、それで柔和で、....
雪柳」より 著者:泉鏡花
ん。先方は、と聞いて、一つ探険をして参りましょう。探険もまたおかしい。……実は、自宅玄関へ出た私ども家内が、「先途は麻布の色町ですよ、」とこの運転手に聞かせたか....
妖怪学」より 著者:井上円了
するものあらんことを恐れ、当時諸方の通信を請うて、ことさらこの一事を捜索検討し、自宅においても前後数回、試験を施したることありき。その試験の成績によるに、竹の尺....
迷信解」より 著者:井上円了
ない。御幣かつぎのはなはだしきものは、家を出でて途中、葬式に会すれば不吉なりとて自宅へ戻り、再び出直し、あるいは烏の鳴き声が悪いとて早く家に帰り、不吉の日に外に....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
ごとく舞い上がり、盆を転倒して去りたり」という。 余、これを試みんと欲し、昨秋自宅において、前後数回試験を施したることあり。はじめに、ある学生四、五名とこれを....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
誰言うとなく淡島屋の団扇で餅を煽ぐと運が向いて来るといい伝えた。昔は大抵な家では自宅へ職人を呼んで餅を搗かしたもんで、就中、下町の町家では暮の餅搗を吉例としたか....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
を用いていた。この煎薬を調進するのが緑雨のお父さんの役目で、そのための薬味箪笥が自宅に備えてあった。その薬味箪笥を置いた六畳敷ばかりの部屋が座敷をも兼帯していて....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
瓶詰の酒類を売る商店は豪州よりも多し。これ、ここに住する欧人は酒舗に入らずして、自宅にて飲酒する故なり。当地の物価は英国の二倍、豪州より三、四割高し。絵葉書一枚....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
肩の力を落した。あまり簡単に引受けてくれたので気の毒になり『大阪には小さいながら自宅もあります。帰りさえすれば家を売り払ってでも金は返します』と出まかせの気休め....