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自己意識
「自己意識〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自己意識の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
に徳行ある人たることを教えられずして行儀正しくせよと教えられる。われらは恐ろしく
自己意識が強いから不道徳を行なう。おのれ自身が悪いと知っているから人を決して許さ....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
般には現代青年の、特別な固有な意義が見て取れるだろう。 彼等現代学生のこういう
自己意識が併し、決して感傷や無知や思い間違いから来ていないことは、社会が彼等を実....
「読書法」より 著者:戸坂潤
な弁証法であるとか、又、マルクス主義の唯物論的弁証法に対して、自覚の弁証法(即ち
自己意識の弁証法)として主張するのであるが、此の場合に持って来られるのが、危機神....
「生の拡充」より 著者:大杉栄
とを知らなかった。人類が未だ主人と奴隷とに分れない原始に帰ることを知らなかった。
自己意識のなかった原始の自由時代に、さらに十分なる
自己意識を提げて帰ることを知ら....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
。主観を離れて客観はなく、客観を離れて主義はない。これに連接せしめて「表象なくば
自己意識なし」ということを考えてみれば、どうも
自己意識は絶対的には成立せぬらしい....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ない仕事なのである。解釈哲学者や文学主義者達の多くは、専ら意味の形而上学の建設や
自己意識(自意識―自己反省)の琢磨に多忙であって、社会や大衆などは一杯の紅茶の値....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
が考えても、云うまでもなく実践とは、単なる客観物の運動などではあり得ない、いつも
自己意識によって裏づけられた行動でなければ、実践とは云われない。だが逆に、自己意....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
。併し吾々は彼等が反対する理由(?)乃至は動機を知らないのではない。彼等は自我の
自己意識(自覚)や自由という問題を大切にしている。なる程それは大切であるし、又そ....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
のである。云わばそれは人間生活に固有な本能だと云っても好いだろう。ここから常識は
自己意識や良心としての共通感覚にまで、回帰することも出来るのである。――で、こう....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ける文化人の文化意識の共通な特色をなす。民衆の社会的生活から切り離された文化人の
自己意識に基く現代日本の文化のポーズが、この文化的自由主義なのであり、現代日本の....
「辞典」より 著者:戸坂潤
もはや単なる表象意識でもなく判断意識でもなくて、行為意識となる。観念は、意識は、
自己意識(自覚)となる。ドイツ観念論は正にフィヒテの事行(Tathandlung....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
漂流者のようにその熱情に流されながら、彼は別に喜びも感ぜず、冷静な心地で、少しも
自己意識を失わなかった。彼は病気のために衰弱して、人生との絆《きずな》がゆるんで....
「「壇」の解体」より 著者:中井正一
ローカーとブローカーの間にもまれるよりは、芸術家が各々一定の組織をもって、企業的
自己意識をもとうと考えはじめる。例えば文芸春秋が芸術的一団体を構成して、自ら一購....
「宝永噴火」より 著者:岡本かの子
痛と恐怖が、堪え難いものであるには違いないとしても、まだそれを感じるはっきりした
自己意識の便るものがある。もし、この便りをさえ失った後は、全く忘却の中に悪魔や鬼....
「日本の民衆と「日本的なるもの」」より 著者:戸坂潤
殆んど理解していない。この民衆の自意識を明らかにすることこそ、今後の日本の作家の
自己意識の役割であり、作家の自我の機能であろう。作家が単に「日本的なるもの」とし....