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自己満
「自己満〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自己満の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
とすることである。『我』がにじり出づる所には、そこにわれ等の施すべき余地はない。
自己満足、唯我独尊、驕慢、自慢、自家広告、自分免許………何れも皆禁物である。小智....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
愛するということを恩恵を施すという如く考えている人には、愛するという行為に一種の
自己満足を感ずるが故に、愛する人の受ける心の豊かさは二倍になると主張するなら、そ....
「褐色の求道」より 著者:岡本かの子
取入れられた原始経典にいささか触れるところがあり、それに西洋人得意の独断を交えて
自己満足の宗教を考え溜めたものらしい。もっともこの宗祖には師匠に当るやはり独逸人....
「慈悲」より 著者:岡本かの子
がために相手が、どんな不自由や迷惑を感じて居るかに気がつかなかったのです。つまり
自己満足、利己主義の慈悲とはこういうことなのです。 有がた迷惑の好意についても....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
――だがその不自由さも今はK氏の詩情や憂愁を自らいたわる生活形態と一致させたやや
自己満足の諦念にまで落ちつけたかに見うけられる。けれども、矢張り逃避の世界が、K....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
がために相手が、どんな不自由や迷惑を感じているかに気がつかなかったのです。つまり
自己満足、利己主義の慈悲とはこういうことなのです。 有難迷惑の好意についても一....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
到ったということは祝福すべきことです。でも、本当にそうなれましたか? すべての
自己満足を殺さねばなりません。まだまだお母さんは弱い。うちの者の愛に頼り過ぎると....
「正に芸術の試煉期」より 著者:小川未明
とから、即ち、社会のために民衆のために、我等理想のためにということから、はなれて
自己満足のために、愛欲の生活のために若くは、自己|韜晦のために、筆を採るというよ....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
に自分より強い者がおるかどうかを知りたい、自分より強い者がいないことを確かめて、
自己満足に酔いたいという傲慢な虚栄心から、漫遊するのが常である。 してみると、....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
術でないばかりか、数寄風流ですらない。それは唯京都文化の分け前に与っているという
自己満足の具となったのである。成り上り者の生活の装飾である。もちろん現代にだって....
「火夫」より 著者:カフカフランツ
のために彼に視線を注いでいるのをながめた。ただ港務局の役人たちの様子には、彼らの
自己満足しているきびしい顔から見抜くことができる限りでは、こんなに工合の悪いとき....
「城」より 著者:カフカフランツ
でいき、こうしていっさいのことから逃がれるだろう、と確信しているのだった。低い、
自己満足しているような、自分が眠りこむのにはどうも役には立たないらしいビュルゲル....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
なのである。それ自身異なる目的を抱くものが、夫々の希望をファッシズムに投影して、
自己満足に陶酔しているのである。只管に現状打破を望む性急|焦躁のものが、往くべき....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
て、一向気にしない人間を見ると馬鹿にしたくなる。私は今でも自炊している。三度三度
自己満足できない食事では、すますことができないからだ。美食の一生を望んでいる。傾....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ているその瞬間の快楽よりも、そうすることの得意さ、人の目に映じる自分の姿に対する
自己満足にすぎないように思われた。(それが女性の快楽であるかもしれないが)今まで....