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「自惚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自惚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
御存知でしょう。私が前に誤れる考を持っておったことも、今の考も、私の弱点も、私の自惚も、つまり私のすべての心を貴女は御存知でしょう。貴女は私を誤れる道から正しい....
聖書」より 著者:生田春月
中から何等かの価値を見出してくれているかも知れないなどと、例の詩人らしいいい気な自惚れに没頭していると、 「さあ、今日は酒でも飲みながらゆっくり話そう」と云って....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
。最終戰爭が東亞と歐米との兩國家群の間に行われるであろうと豫想した見解は、甚しい自惚れであり、事實上明かに誤りであつたことを認める。また人類の一員として、既に世....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
上にの。 我勝手や。娘がこがれ死をしたと聞けば、おのれが顔をかがみで見るまで、自惚れての。何と、早や懐中に抱いた気で、お稲はその身の前妻じゃ。―― との、ま....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
髪の水際立った、この、かげろうの姿ばかりは、独り寝すると思ったのに―― 請う、自惚にも、出過ぎるにも、聴くことを許されよ。田舎武士は、でんぐり返って、自分が、....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
らっしゃいますように存じます。これも佳い娘だと思いまする年寄の慾目、人ごとながら自惚でございましょう、それで附かぬことをお話し申しますようではございますけれども....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
真に嬉しい、難有いが……それでは怨だ。 ねえ。 あれほどの騒ぎだもの。ことに自惚らしいが、私の事を忘れないでいてくれる君が、しかもこの土地へ来ていて、知らな....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
と息忙しい。 「ええ、そうね。この振袖を、その方のおかたみかも知れないなぞと、自惚れているうちは可いけれど、そこへ寄って、そのお姿と並んでは、消えてしまうもお....
星女郎」より 著者:泉鏡花
は自分勝手に、対手が色仕掛けにする……いや、してくれる……と思った、こっちが大の自惚…… もっての外です。 実は、涙をもって、あわれに、最惜しく、その胸を抱....
雪柳」より 著者:泉鏡花
をして、懐手の貧乏ゆすりで、 「酒だ、酒だ、酒を早く。」 人間どう間違えても、自惚のないものはないとか言います……少くとも私は……人として、一生に一度ぐらいは....
押しかけ女房」より 著者:伊藤永之介
どんな女でもものにしてみせると、つね/″\豪語している秀治は、そういうつまらない自惚から、女というものをそんな風にかんたんに考えているのだつた。 「はツはツは―....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
時にまた、尾行の巡査達はこの男のためにしくじりやり方をはじめました。元来が非常に自惚れの強いこのお人好のYは、すぐ他の尾行のおだてに乗りはじめました。彼は馬鹿に....
「別居」について」より 著者:伊藤野枝
時の私の気持は、私がもう少し力強く進んで行けば、その力で二人の人を退け得るという自惚が充分にありました。そうしてそう自分で決心がつきますと、非常に自由な気持にな....
魯迅さん」より 著者:内山完造
んの日本の文学、思想、哲学等が蟠居していたことと思いますネー。これは或るいは私の自惚れかも知れませんが、何日も魯迅さんのことを話しているとそんなことが頭に浮んで....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
六億年と推定される。その広大な大宇宙の中において、わが地球人類が最高の智能者だと自惚れる者があったら、その者はどうかしている。わが地球人類はわずかに今から四五十....